新茶がおいしい季節。前回は、新茶衣の天ぷらをご紹介しましたが、今回は、肥満や生活習慣病予防など、健康に役立つと注目される緑茶成分と、その働き、飲む時の注意などについて、ご紹介しましょう。
<CONTENTS>
  • カテキンで肥満予防……P.1
  • まだまだある緑茶の効用……P.2
  • 緑茶を飲む時の注意点……P.3

    お茶は平安時代から知られる健康飲料

    茶
    お茶は、初め薬として利用されていました。
    お茶の原料となる茶はツバキ科の常緑樹。原産地は中国の山間地帯で、3世紀以降栽培が盛んになったとされ、8世紀の中頃には陸羽という学者がお茶の製法や効用を『茶経』としてまとめています。

    みなさんもご存知でしょうが、紅茶やウーロン茶は同じ茶の葉からつくられたものです。同じ葉でも、発酵や製法によって、味わいや個性が異なるのがおもしろいですね。

    日本にお茶が入ってきたのは平安時代。最澄や空海などが中国(唐)に仏教を学びに行き、薬として日本に茶を持って帰ってきました。鎌倉時代に栄西も中国(宋)から茶を、薬として持ち帰り、『喫茶養生記』という本を書いています。

    平安や鎌倉時代には、貴族や武士などの一部の特権階級の間ではありますが、「長寿の薬」として重用されていたお茶は、健康飲料のまさに元祖と言えます。昔の人は、経験的にお茶のすばらしい機能性を知っていたんですね。それではお茶に含まれている注目の成分と機能性について見ていきましょう。

    注目度の高い肥満を防ぐ働き

    お茶には、驚くほど様々な機能性がありますが、今一番熱い視線が注がれているのは、肥満を防ぐ働きではないでしょうか。最近はメタボリックシンドロームとも、よく言われていますが、現代の30歳~60歳代の男性や子どもには肥満が増えていますし、さらに血糖値や血圧、コレステロール値に異常がみられると、動脈硬化につながるリスクが高くなるのです。大きな病気の予防として、とにかく肥満を防ぐことが重要視されているのです。

    そんな中でクローズアップされているのが、お茶に含まれているポリフェノールの一つ、渋み成分であるカテキンです。カテキンの作用には、たくさんの研究報告がされていますが、例えば「花王」のサイトなどでも高濃度茶カテキンの摂取により、体脂肪低減効果が確認されている研究情報が発表されています。

    お茶には、カテキン、エピカテキン、ガロカテキンなど、主に8種のカテキン類が含まれ、特にカテキンの中でも、エピガロカテキンガレート(EGCg)は最も多く含まれ、その抗酸化作用は最も強い活性を示すものの一つとされ、脂肪代謝を高めると言われています。また茶葉に微量ですが含まれている茶サポニンにも、動物実験により、脂肪の吸収抑制が示されています。

    ただし、カテキンやサポニン等の成分について、報告されている保健機能のいくつかは、その濃度がたいへん高く、実際に人が食品として摂取する場合にはとても無理な場合もありますので、情報を受け取る方の私たちも注意が必要です。


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