精進料理に健康食の秘訣を学ぶ

1000年続く古刹、姫路市・「書写山　圓教寺」で精進料理をいただきました。精進料理は、お寺の僧侶のいただくお料理で、殺生を禁じ植物性の素材だけで作られたお料理です。現代の日本人は、肉類や油脂のとり過ぎからくる肥満傾向が指摘されていますが、精進料理には日々の食卓に活かせる健康に役立ち、おいしくいただけるアイデアが詰まっています。
(お料理の内容は4月23日現在です)
＜CONTENTS＞

これが本膳精進料理……P.１

精進料理に学ぶ健康食のポイント……P.２

重要文化財でいただく精進料理……P.３

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これが本膳精進料理

まずは、どんなお料理をいただいたのか、ご覧いただきましょう。これまで京都でも精進料理をいただいたことはありますが、略式で料理数が少ないものでした。本膳形式ですと、三の膳まであり、かなり食べごたえ(私にはありすぎました)があります。

本膳には、こばんと汁碗、こんにゃくのお刺身。煮物碗は温かいものが後から供されます。(本膳)
■ごはん
■汁碗
■こんにゃくの刺身
■ふきみそ
■お漬物



精進料理の定番「ごま豆腐」を中心に、和え物が多く配膳されています。(二之膳)
■山ブキのきんぴら
■ごま豆腐
■木の芽和え
■干しきのこのみぞれ和え
■筍の皮・わらびの和え物


きんぴらや、煮物、豆乳鍋等、調理法もバラエティにとんだ料理が配膳されます。(三之膳)
■筍の煮物
■フキの白和え・菜の花の和え物
■なす田楽
■白花豆の煮物
■ダイコン・ニンジン・キュウリの酢の物
■コンニャク・ゴボウ・ニンジンのきんぴら



コクのある豆乳ベースのだしに、豆腐、野菜などがたっぷり入っています。■豆乳鍋


後のお料理は、「温かいものは温かく、冷たいものは冷たく」というおもてなしの心で、できたてが次々と運ばれます。
本膳料理で、煮物碗は、コースのメインディッシュ。大きな麩に、筍、シイタケ、冬瓜、生麩で、美しい景色を描いています。●煮物碗

山芋のすったものに、豆腐を混ぜているので、口あたりがふんわり。山椒の粉をふり、まるでうなぎの蒲焼きもどきです。■山芋のくわ焼

薄味ですが、松の実のコクもあります。■さやいんげんの松の実和え

おからの煮物、卯の花。ヒジキも入っています。■卯の花

香ばしく揚げて少し甘めのあんかけになっています。■飛龍頭のあんかけ

お料理の最後の占めは、とろろ入りそば。■とろろそば

手作りの羊羹と、お抹茶は、席を移してお庭を拝見しながらいただきます。■お抹茶と羊羹



そもそも精進料理って、何でしょう? 　また健康のために、どんなことをお手本にすればよいのでしょうか。そのお話は、次のページで＞＞