食と健康/旬・季節の食事の食べ方・レシピ

山・野・浜辺で、「摘み菜」を楽しもう(2ページ目)

シロツメクサやタンポポ、レンゲ・・・。皆さんにもなじみ深い野草は、食べられることをご存知ですか?  楽しく、おいしく、さらに先人の食の知恵を学ぶ「摘み菜」の魅力をご紹介します。

南 恵子

執筆者:南 恵子

NR・サプリメントアドバイザー / 食と健康ガイド

おいしく楽しみ、先人の知恵を学ぶ「摘み菜」

シロツメクサ
誰でも知っているシロツメクサはクローバーとしても親しまれています。子どもの頃、四葉のクローバーを探したり、シロツメクサで王冠を作った思い出があります。
<写真提供/京谷寛>
南・・・4月23日に「摘み菜を伝える会」の第3冊目の本「四季の野草 摘み菜がごちそう」をご出版され、おめでとうございます。

私も、娘が生まれて間もなくから幼稚園に行きだすまでの3年間ほど、「摘み菜を伝える会」で参加させていただいて学んだこと、感じたことは、今の私にとってとても大切な宝ものになっています。

今LOHASとかスローフードなどの言葉が使われていますが、そんな言葉が使われる前から、平谷先生は「摘み菜」を通じて食の知恵を伝え続けていらっしゃいますね。

平谷・・・「摘み菜」は、日本人が大和の国に住み始めてから、つい最近まで続いた自然な暮らしの営みでした。昔の人は、自然と共生するために、自然との約束事を、知恵と力を合わせて創り、守ってきました。そんな日本の自然にとけ込んだ食生活を、「摘み菜」の知恵や約束として、伝えていきたいと思っています。

南・・・平谷先生が作られる「摘み菜料理」はおいしくて、とてもカラフルで、本を見ているだけでも楽しくなりますね。

平谷・・・ありがとうございます。もちろん「摘み菜」を通じて豊かな自然を守ろうとか、摘み菜に含まれている薬効成分、摘み分けの知恵、自然への感謝の気持ちなどを伝えることも大切なのですが、理屈云々よりも、まずは「摘み菜」を体験した方たちが「美味しい」「楽しい」って感じてもらえることが一番大切だと思っています。

南・・・そうですね。「食」というのは人間の本能の部分ですから、頭ではよいこととわかっていても、「おいしい」と心から思えなければ続きませんよね。それは有機栽培の作物を選ぶとか、自然食やマクロビオティックなどの健康食を続けることでも同様だと思います。

身近な自然を実感する楽しみ

クローバーのオムレツ
クローバーの模様のかわいいオムライス。まるでままごと遊びのような楽しさが「摘み菜料理」の魅力です。
<写真提供/京谷寛>
南・・・社さんが「摘み菜」を始められたきっかけは何だったんですか?

社・・・私は、朝日新聞で平谷先生の「野で健康をつくる」の連載を読んで、「摘み菜を伝える会」へ入会しました。

南・・・セミナーなどに参加された時の印象などありますか?

社・・・それまでは自分なりに図鑑や本を頼りに、庭の野草を食べていたので、野草料理に対する抵抗はありませんでしたが、セミナーに参加することで初めて見るものも多く、驚きの連続でした。

南・・・私は、紅葉した桜の葉でカラフルでおいしいふりかけをつくられたことにかなり驚いて、印象に残っているんです。平谷先生ってなんでも食べちゃうんだなーって(笑)  

京谷さんは、フリーランスのフォトジャーナリストとして世界中を冒険されたり、環境や農業、教育など様々なテーマを取材されていらっしゃいますが、「摘み菜」はどんなきっかけで始められたんですか?

京谷・・・僕と摘み菜の出逢いは古いんです。というのは、小さな時から冒険的な野遊びが大好きで、小学5年生から登山を始めて高校で山岳部に入ったのですが、ものすごく厳しくハードな活動だったんです。そんな部活の中で先輩女性が野草を摘んできては、「これは食べられるのよ!」といろんな草や木の実を食べさせてくれたことが、山行きがハードだっただけに女性先輩の優しさと食べられる野草・木の実が凄く印象に残っているんです。

26歳の時に雪山で遭難し大けがをしてからは、本格的な登山ができなくなってからは、生活圏の身近な自然と触れあうのが楽しくて仕方がないようになりました。1990年の大阪で行われた花博に向けた月刊誌「花と緑」誌編集にスタッフとしてかかわっていた時、編集部に“身近な草花”の特集をしようと提案し、身近な草花をカメラの収めるようになったんです。その本の取材で、野草を料理する人として平谷先生と出会い、お互いに野草大好き人間として意気投合し、その後平谷先生と一緒に行動するようになり、現在にいたっています。

ただ、ぼくの場合は野草が好き、可愛いと思うだけで、食べる知識は全然なく平谷先生や「摘み菜を伝える会」のメンバーの知識の豊富さには驚きいっぱいで、一緒に行動するのがとても楽しいんです。

摘み菜を知ることで得られる心の豊かさ

ワサビとタネツケバナのサンドイッチ
ワサビの花茎とタネツケバナを、マスタード代わりに使ったサンドイッチ。独特のピリっとした辛みがあります。
<写真提供/京谷寛>
南・・・私は「摘み菜」のセミナーで名前や食べ方を教わることで、道端で「摘み菜」を見かけても「あっ、この子知ってる!」と顔なじみに会ったような喜びや、季節の移ろいに敏感になったり、そんな日々の中の楽しみが増えたことが嬉しいです。

お二人が「摘み菜」を始めて自分の生き方や価値観で変わったことや、毎日の中で感じることなどはありますか? 

京谷・・・野草の知識を少しでも持つと、人に自慢できる財産がいっぱい持っているような、豊かな気分になれるのがすっごく楽しいんです。この財産は、誰にでも惜しみなく振る舞えますから・・・。ぼくの唯一の財産ですけれど。(笑)

社・・・私は、摘み菜との出会いを大事にするようになりました。一つひとつの摘み菜の旬は短くてすぐに終わります。年によって気候が違い、場所によっても変ります。そのとき出会えたことが、とても縁あることと感謝するようになりました。

摘み菜目的で自然の中へ出て行くことも多くなり、結果として、そういうところで過ごす気持ちよさを体感しています。

南・・・私が、摘み菜料理研究家の平谷けいこ先生にお会いした頃は、ご自宅や公民館で「摘み菜」のグループ活動をされていましたが、朝日新聞の連載や、「摘み菜」の講演やセミナーを重ねるうちに、全国に摘み菜のネットワークが広がっていきましたね。

平谷・・・そうなんです。おかげで、全国の方から「摘み菜をしてみたいけど、自分の住むところでグループはあるのか」とか「自分の親も摘み菜名人なので、こちらにぜひいらしてください」とお招きの声をいただくなど、一気に摘み菜の環が広がっていきました。本当に有り難いです。

次のページでは、「摘み菜」の新刊本をご紹介します。・・・・。・・・・>>
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