ガーデニング・園芸/植物の種類と育て方

ハーブを楽しむ

様々な薬効や、リラクゼーション効果が期待できるとして注目のハーブ。ハーブティーやハーブバス、アロマテラピーと引っ張りだこのハーブをガーデニングでも楽しみましょう。

畠山 潤子

執筆者:畠山 潤子

ガーデニングガイド

ハーブとは

ミント
ハーブは古くから民間薬にも用いられてきた
ハーブは料理の香りや風味づけに使用したり、煎じて飲用にしたりお風呂に入れるなど、暮らしの中でいろいろと活用できる有用植物です。「herb」を和英辞典で調べるとズバリ「薬草」と書かれているように、ヨーロッパでは古くから様々な不快症状を緩和させる民間薬としてハーブが用いられてきました。

日本でハーブという言葉が認知されるようになってからまだ歴史は浅いものの、手軽に育てられることもあってガーデニング素材としても人気を集めています。 ハーブの持つ効能はそれぞれの植物によって異なりますが、気分を爽快にさせたり不安感を和らげるようなリラクゼージョン効果や抗酸化作用などが注目されています。

ハーブを料理に使う

様々な料理に活用できるハーブ

様々な料理に活用できるハーブ

イタリアンパセリやスープセロリはスープに、クレソンやナスタチウム、そしてロケットなどはサラダでどうぞ。トマトと良く合うバジルは、パスタやピザにフレッシュリーフを散らしても良し、ソースにして常備しておいても良いですね。

西洋アサツキの別名を持つチャイブは、薬味として重宝します。葉を収穫して利用するには花をつけないほうがよいのですが、ピンクのネギボウズ状の花も可愛いらしく、こちらはエディブルフラワーとして利用できます。

タイムやローズマリーは肉の臭みを消したり、風味付けとして用いられます。フェンネルは魚料理に良く合うハーブですが、我が家ではあまりに大量に収穫できたため、例の細~い葉っぱを天ぷらにしてみました。茎葉を何本かまとめて、薄めの衣をつけて揚げるのですが、ポテトチップス感覚でパリパリ食べられます。たくさん採れたら、ぜひ一度お試しあれ。


ハーブをお茶で楽しむ

ティーは、ハーブのポピュラーな利用法

ティーは、ハーブのポピュラーな利用法

ハーブの葉や花を煮出して、ハーブティーにして楽しみましょう。カモミール、ハイビスカス、ミント、ラベンダー、レモングラス、レモンバーム、ローズヒップなど、さまざまなハーブティーがあります。

ただし、カモミールやレモングラスなどホルモンに作用したり子宮を収縮させる働きがあるハーブもあるので、飲用する場合、妊婦は注意する必要があります。 また、始めての方や飲んでみたけどちょっと苦手……という方は、紅茶に少しだけプレンドするという楽しみ方もありますよ。

ハーブバスを楽しむ

ハーブはバスルームでも活躍する

ハーブはバスルームでも活躍する

ハーブの葉や花を袋に詰めたものを浴槽に入れて、ハーブバスを楽しみましょう。 リラックスしたいときはカモミールやラベンダーを、気分をリフレッシュさせるならミントやレモングラス、レモンバームをどうぞ。 タイムやミント、ラベンダーには殺菌効果もあります。

ハーブバスの他にもハーブを使ったスキンケアとして、フェイシャルスチームやフットバスを楽しんだり、ハーブ石鹸やリンス、ローションなどを作ることもできます。

ハーブをポプリやサシェにする

精油を使ってポプリ作り

精油を使ってポプリ作り

ポプリ(pot-pourri)とは、ハーブや香りの良い草花、スパイス、香料などを混ぜあわせて容器に入れたものを指すフランス語です。 ハーブに色とりどりのバラなどを入れて作ると、見た目も美しいポプリになります。香料には、花や葉など植物から抽出した天然成分の精油(エッセンシャルオイル)が用いられます。 なお、近頃はポプリオイルというものも販売されていますが、こちらは精油に人工香料などを合成したものなので、芳香剤としての使用に留めましょう。

できあがったドライポプリを小さな袋に詰めたサシェも、ハンドメイドしてみてはいかがでしょう。枕元に置けば安眠を誘い、タンスの引き出しに入れれば防虫効果が期待できる、ラベンダーはサシェに一押しのハーブです。

ガーデニングでのハーブ

カモミール
アプローチ沿いにカモミールを植えた庭
性質が丈夫なものが多いハーブは、庭植えでも鉢植えでも楽しむことができます。それぞれのフォルムや葉色、花色を活かして寄せ植えにしたり、ハンギングバスケットにも使うことができます。用途の広いハーブは、ガーデニングにおいてもいまや欠かせないものになっています。 そんな中でもハーブの特性を活かした使い方としておすすめしたいのは、香りを楽しむ庭とキッチンガーデンです。

ハーブは、特有の芳香を持つものが数多くあります。それらは、触れることでより一層香り立ちます。タイムやカモミールのように匍匐(ほふく)、あるいは草丈の低いハーブをアプローチ沿いに植えておけば、歩くたびに芳香を楽しむことができるでしょう。

また、ハーブはその独特の香りや殺菌力で病虫害を避ける、コンパニオンプランツにもなります。チャイブやナスタチウム、ニンニク、バジルのように、それ自体が料理に使え、なおかつコンパニオンプランツにもなるハーブは、小さなキッチンガーデンではとてもありがたい存在です。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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