2/2 御徒町・ＷＯＯＤＷＯＲＫの木のインテリア [雑貨] All About

木のかけらから生まれた楽しい雑貨たち

ちょっとしたアイディアで、楽しく愉快なグッズに。

お店は家具がメインですが、あちこちに遊び心に溢れた雑貨が散りばめられており、これらも職人たちの手作りによるものでした。「家具がシンプルな分、小物で遊んでいるようです。端材などを何かに生かしたくて、あれこれ考えながらノリで作ってみたり。でも、作っているうちにわが子のようにかわいくなってしまうみたいで、小物への思い入れが強いんですよ」。

写真左上のペン立ては、テーブルの足の角材の余りから生まれたもの。何気ないものだけれど、ありそうでないシンプルなかたちです。その右は延長コードなどを巻いておける、骨の形のコードホルダー。これなら床にころんと転がっていても楽しい。左下は、「ミスター・ストッパー」という名前の、端材を使ったドアストッパーです。ひとつひとつ微妙に表情が違っていて、小さなおめめとニコニコ顔がかわいいのです。右下は小鳥のモチーフの箸置き。「羽やすめ」というネーミングも愉快。卵の形のフェルトケースが付いているので、プレゼントにも良さそうです。

無垢の木に似合う、様々な雑貨も取り扱っています。
オリジナル雑貨のほかに、様々なクリエイターの作品やもの作り作家のものなども扱っています。真ん中の泥染め布のコースターや左下のミニバッグは、夫婦のデザインユニットTomotake（トモタケ）のもの。ほのぼのとした絵の表情が温かく、モダンとファンタジックが融合された、どこか不思議な質感があります。

店と工房を行ったり来たり

広々とした工房は、お店の地下にあります。

最後に工房を覗かせてもらいました。お店の脇の階段をとんとんと下った地下が工房になっています。地下といっても広々と天井が高く、もの作りには十分なスペースです。制作のスタッフは４名。建築出身の人がいたり、デザイン畑の人がいたり、と様々な分野から集まっています。しかし母体は材木屋であるだけに、素材に対するこだわりは強く、基本は無垢材のオイル仕上げ。触れた時の気持ちよさ、木の良さが伝わるよう、仕上げにも最大限の努力を尽くしているそうです。また、人の手のぬくもりを感じる、手作りならではの味わいがあります。きちんとした仕事をすることはもちろんですが、機械生産には出せない、作り手の気持ちが反映されるようなもの作りを心がけているそうです。

使い勝手のよいよう、工具の置き方にも工夫があって面白いです。

スタッフに声をかければ、お客さんでも工房を覗くことができます。実際に作る現場を見てもらって、スタッフとも話し合い、本当に欲しいものを一緒に作り上げていきたいとのこと。危ない工具もあるのでちょっと気をつけながら、もの作りの様子を眺めるのは、なかなか楽しく興味深いものです。

店の隣りはオイル塗り専用ルームや材木置き場。手作りのスリッパ入れがかわいい。
左下の写真が元職人さんの住み込み部屋で、ベランダは大工さんが手作りしたもの。

ちょっと前まで、図面も引かずにさーっと作ってしまう、７０歳を越えた元気で魅力的な職人さんがいたとか。昔ながらの職人気質を引き継ぎつつ、新しいことにも積極的にチャレンジする、ちょっとユニークな材木屋さん発のインテリアショップです。今後はもっとイベントやワークショップの機会を増やして、このエリア全体の活気を高め、盛り上げていきたいそうです。