街並み

のんびりのどかな街並み。鳥越神社やおかず横丁のすぐ近く。


東京の東側エリアが静かな盛り上がりをみせています。昔から職人さんが多く住み、 問屋街でもある場所。元小学校だった校舎をアトリエとして開放する台東デザイナーズビレッジが若手のアーティストやデザイナーを支援し、 周辺にはものづくりをする人やクリエイターたちが集まってきました。彼らはアトリエを構えて自身の作品作りにいそしんでいます。 そんな中、最近オープンしたアトリエショップ「SyuRo(シュロ)」を訪れてみました。


モダンで開放的で居心地よい、お茶の間のような場所

店内
何だろう?と気になる外観。
浅草橋、蔵前、御徒町などに囲まれたこの場所は、どの駅からもちょっと距離があります。 でも、軒先に置かれた植木鉢の花を眺めたり、通り過ぎたネコを追いかけたり、 お昼時にはいい匂いがしてきたりして、人の気配が温かい街。 トンカン何かを作っている小さな作業場をのぞき見しながら、 あっちこっちに興味をそそられるうちに、いつの間にやら到着しています。 お店はすこんと天井が高く、一見目を引くシンプルでモダンな内装。しかし回りは古い家々に囲まれていながら、 なぜか違和感はありません。近所のおじちゃん、おばちゃんも 気軽にのぞいて声をかけていきます。「お店を作りたかったのは、 お客さんと直接話ができるから。以前とあるメーカーで働いていたこと もありましたが、販売先のさらに先にお客さんがあって、その遠さに もどかしさを感じていました。気軽に質問したり、 こういうものが欲しい、という話をダイレクトに聞けるスタイルが、 私には合っていると思ったんです。会って話して、いろいろなことを共感 できたら嬉しいなと思います。」と、店主・宇南山加子さん。

店内の様子
内装デザインは宇南山さん自身が考え、友人の大工仲間たちで仕上げた。
家が呼吸して人に優しいという、炭を使った塗料が壁に使われている。


元々ここが生まれ育った地元だという宇南山さん。 お父様もこの街で彫金などの職人として働いていたそう。 自身が通った小学校は、なんと今、台東デザイナーズビレッジに。 これは入るしかない!と宇南山さんは母校へもう一度入学(?!)し、4年間のアトリエ生活を送りました。 そこからも程近いこのアトリエショップは、自分にとって一番親しみの深い地域でもあります。 「地元を盛り上げていきたい、という思いもあります。 ここは昔から、ものづくりをする人が多い地域。 ものづくりに対して理解のある街なんです。 先日もスタッフが夜遅くまで作業をしていたら、近所の人が気にかけてくれて、 『うちにいいミシンあるから、いつでも言ってよ』と業務用のミシンを使わせてくれました。 ありがたいです。 徐々にいろんな人たちとコミュニケーションを取って、 つながりを広げていけたらいいな、と思っています」。 つい最近は神社のお祭りがあり、 お店が居酒屋に大変身。ビールを飲みながら、近所の人たちと楽しんで過したとか。 宇南山さんの人柄は、下町ならではの爽やかな親しみやすさ。 程よい親近感が場の空気をふわっと和らげてくれるようです。



店内の様子
古い家具は実家で父親が使っていたものも。さりげなくこの空間に調和している。


次ページでは、アトリエの様子や作品をクローズアップ。