市内中心部や駅周辺では
マンション建設が増加
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市内中心部では古い社宅や公営住宅などが多く、そこから新築マンションに引っ越す人も少なくないそうだ |
長らく、つくばで住宅購入というと、一戸建てという印象が強かったようですが、2003年につくばではこれまでになかった200戸超のマンションが即日完売、イメージを一新。その後、今に至るまで、これまで以上のピッチでマンション建設が進んでいます。
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建築中や、マンションモデルルームの看板などが目につく |
とはいえ、つくばエクスプレス沿線の他駅の規模からすると、20戸、30戸という規模の物件が多く、つくば駅では駅周辺の開発がすでに進んでいることから、駅近も希少。100戸、200戸を越すような規模のマンションになると、近くても10分前後。バス便利用や徒歩10分以上になります。
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大型商業施設が多いつくばでは駐車場も大きい。写真はLALAガーデンつくば。スーパーや専門店、飲食店が並ぶ |
ただ、つくばはもともと車で移動することを想定して作られた街です。マンションでも駐車場は全戸にあり、1世帯2台も場合によっては可能。その意味では駅からの距離は意外に気にされていないようです。
気になる価格は70m
2前後で2600万円から3000万円といったところ。距離と規模に幅があるため、価格もかなり違います。また、つくばから2駅離れたみどりの駅周辺であれば、もう少し手ごろです。専有面積は70m
2、80m
2から100m
2が中心で、100m
2超の広い物件も少なくありません。
一戸建てで注目はURが手がける、
研究学園、中根金田地区
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研究学園駅前の住宅街。中庭的な道路に面して住戸を配し、自然なコミュニケーションを図るなど、新しい試みが行われている |
つくばの隣駅、研究学園では駅前に分譲住宅エリア、ショッピングセンターができ、街づくりが進んでいます。2007年には駅前にマンションが建ち、その後も北関東最大のショッピングモールやホテルなどの建設が予定されています。また、この街ではそうした大型店だけではなく、元々この地にいた人たちが駅前に歩いて利用できるショッピングゾーンを作る計画もあるそうで、温かみのある街が志向されています。
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開発エリア周辺には農家も多く、直売所なども。里山も広がる |
もうひとつ、大規模な開発が予定されているのが、中根金田地区。現状では水田や畑の広がるのどかな地域ですが、ここに家庭菜園などもできるような広さの住宅地分譲が予定されています。「つくばスタイル」とは、都心に近いけれど知的な環境で自然とも触れ合える暮らしを指していると言われますが、こうした庭園住宅であれば、それを具現化できるというわけです。ただし、こちらは、まだ構想段階。実現までにはしばらく時間がかかりそうです。
つくばエクスプレス沿線には他にも魅力的な街がありますが、科学の街としての知的な雰囲気、商業施設だけではなく文化施設なども揃った街としての成熟度などは他に一歩も二歩も先んじています。都心通学には交通費がかかる、元々歩くためにできている街ではないので、中心部を離れると歩行者には不便など、いくつか問題はありますが、リタイア後も含めて、長く住むことを考えると、つくばはいい選択かもしれません。