背骨・骨盤の歪みが常に気になってしまう
背骨・骨盤の歪みがどうしようもなく気になってしまう人がいます
見た目上、分かりやすく、セルフチェックがしやすいこともあり、生活のアドバイスや適した体操指導を伝える上での、ひとつの目安として「背骨・骨盤の歪み」は用いられることが多いのです。
ですが、私の所へ腰痛や肩こりの相談に見える方の中には、「歪み」に対して神経質になりすぎてしまい、日常生活の中で過剰な心配や不安として抱えてしまっている方もいます。こうした心理状態は、腰痛など症状のある部位の筋緊張を招くこともあるため、「かえって症状の回復に悪影響を及ぼしているのでは……」と心配になってしまうことも。
背骨・骨盤の歪みと関わる症状
骨盤が歪むとウエストのくびれの左右差も気になり……
- 椎間板ヘルニアや骨の変性といった頚椎の疾患
- 肩こり
- 頭痛やかみ合わせの問題
- 慢性腰痛やぎっくり腰といった急性腰痛症
- 椎間板ヘルニアや骨の変性といった腰椎の疾患
- 便秘
- 太りやすい、むくみやすい
- O脚・X脚
- ボディーラインが崩れる
- 歩き方が美しくない
歪みを気にしすぎて陥る悪循環
中でも、首の痛みや肩こり、腰痛がしつこく慢性化した場合など、不安を掻き立てるような不快な症状を伴い、かつ歪みが気になって仕方がないケースでは、以下のような循環に陥りやすくなります。1. 「背骨や骨盤が歪んでいるから、この痛みが治らないにちがいない」
症状が歪みに直結していない場合もあるのですが、強く思い込んでしまう傾向に。
2. 「絶対に歪まないようにしなくては!」
自分の何がダメなのか、あれもダメ、これも良くない……と自分に厳しくダメ出しをしてしまいます。
3. 「あらゆる日常動作が歪みに直結しているように感じて、日常生活での動作が制限される」
自分の行いに自信が持てなくなっていきます。
4. 「常に歪みの気になる部位に意識がいく」
神経質になり過ぎてしまうと、背骨・骨盤の歪みイメージが刷り込まれてしまいます。
5. 「十分意識をして気をつけているのに症状も歪みも改善された気がしない」
完璧を求めるあまり、たとえ症状が少し軽減していたとしても、気がつかないことも。
6. 「症状もつらいし、治らないように思えて不安になりイライラ…」
先が見えない不安感がつきまとい、心身の緊張状態が続いてしまいます。
歪みが現在の症状の原因ではない場合も
歪みを知り体操やストレッチの目安に!
ですが、背骨の変形により背骨に歪みが生じている人に、必ずしも腰痛などの症状が見られないケースもあるように、「歪み=現在の症状の原因ではない」こともあるのです。ですから、徐々に気になり始めた見た目上の歪みは、体の緊張度合いや変化を把握するヒントのひとつとして考えるようにし、過敏になりすぎず、過剰に心配しないことが大切だと思います。硬く緊張している可能性のある筋肉のストレッチの目安にしてみましょう。
症状をこじらせないために
歪みを心配し過ぎて毎日がつまらなくならないように!
「この動作をすると腰が痛む」「この姿勢は歪みをつくる」という意識がインプットされることで、積極的に体を動かすこともしなくなり、かえって血行不良や冷えを招いたり、筋肉量の減少につながったりもしてしまいます。こういったことに注意していただきながら、背骨・骨盤の歪み情報を読んでいただき、体調管理に役立てていただきたいと思います。