女性喫煙率は横ばい……美容と喫煙の両立は可能?

女性とタバコ

美容にも関心が高そうな女性がタバコを吸う風景。私は、とても残念に思います

2010年「全国たばこ喫煙者率調査」によると、喫煙男性が禁煙に励み始め、喫煙者率が減少しているようです。一方で、女性の喫煙率ほぼ横ばいのままとなっています。

確かに、一昔前に比べても、駅や空港の喫煙所や道路脇の喫煙スペースでは、男性に混じって若い女性がタバコを吸っている姿をよく見かけるようになりました。

長い髪をかき上げながら、物憂い表情で目を細めてタバコを吸う……流行のファッションに身を包んだ、きれいな女性も多いようですが、医師としては、そういった方をお見かけすると、とても残念に思ってしまいます。

それは、タバコが健康を損なうだけでなく、アンチエイジングの真逆を行く、美を損なうものでもあるためです。タバコの美容面での害が深刻なことは、まだしっかりと理解されていないような気がします。

抗酸化サプリや化粧品によるアンチエイジング

「アンチエイジング」という言葉は、美容誌などでもすっかり定着し、関連する化粧品やサプリメントもたくさん販売されています。健康はもちろんいつまでも若々しくいたいのは男女同じでしょうし、できることなら実年齢以上に見た目の美しさも保ちたいと考えるものです。

アンチエイジングの方法の一つとして注目されているのが「抗酸化」。細胞は酸化すると変性し、老化や疾患の原因になることがわかっています。「酸化」とはいわゆるサビのことですが、体が錆びないようにして若さを保つのが抗酸化の目的です。

ビタミンCやポリフェノールなどの物質は、抗酸化力を持つことが基礎的研究でわかっています。これらを含む食品やサプリメントは、根強い人気がありますね。抗酸化作用の高い野菜や果物をしっかり摂って、アンチエイジングに役立てようと考える人も多いと思います。

これらの工夫を根気よく続けることは、もちろん老化対策に有効です。しかししっかり効果を出せるように基本を整えておかなくては、せっかくの努力が無駄になってしまうこともあります。


抗酸化の敵! タバコの「活性酵素」で老化が加速

喫煙とアンチエイジング

喫煙は、アンチエイジングの努力を台無しにしてしまう悪習慣。このことを理解すれば、考え方が変わるかも知れません

ここで気をつけてほしいのが、タバコです。上記の抗酸化物質に対して、タバコを吸うと大量の「活性酸素」と呼ばれる物質が体内に発生すると報告されています。

活性酸素とは、体内の細胞を傷つけ、加齢性変化を促してしまう物質です。簡単に言うと、老化を加速させる物質と言えます。アンチエイジングの逆であり、いわば「エイジングアクセラレーター」とも言うべきものの代表格がタバコなのです。

また、喫煙は毛細血管を収縮させるため、血色がよいほうがきれいに見える肌が青白く不健康に見えてしまうケースが多いです。頬紅でほんのり赤みを加えたメイクをしている女性が、当たり前のように喫煙している様子は、何だか複雑な気分です。

美しいものが、みるみる輝きを失っていくのを見るのは、純粋に寂しい気持ちがします。喫煙所で目を細めてタバコを吸われている女性をみかけると、ついつい、タバコがどれだけ美容を損なってしまうのかをお伝えしたくなってしまいます。
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