2歳までの赤ちゃんが発症する突発性発疹とは

眠る赤ちゃん

突発性発疹は2歳までにならなければ、2歳以降の発症はほとんどありません。

生後6カ月頃から2歳までの赤ちゃんに発症する「突発性発疹」。生後6カ月前後というと、お母さんのお腹にいる時に臍帯(へそ)からもらっていた免疫力(抗体)が減少し、免疫力が最も低い時期。赤ちゃんはこの頃から風邪をひきやすくなり、発熱するようになるのです。突発性発疹の潜伏期間、症状、原因、治療法について解説します。

突発性発疹の潜伏期間・感染経路……感染する時期は約10日

感染から発症するまでの潜伏期間は10日程度。しかし、発疹が出た時には既にウイルスはかなり減少しているため、感染力は低下しています。なお、「不顕性感染」と言って、感染しても症状が出ないケースも20~40%程度あると言われています。

突発性発疹の感染経路は明らかになっていませんが、経口感染と飛沫感染、なかでも大人からのキスなどによる唾液感染の可能性が最も有力だと言われています。

突発性発疹の症状・症例画像……突然の高熱・発疹・不機嫌

解熱後にこのような小さな赤いブツブツが出てきます

解熱後にこのような小さな赤いブツブツが出てきます

名前の通り、突然発熱して38℃以上の高熱が3日程度続き、解熱後に発疹が出現します。解熱してからの発疹は、細かい赤い発疹で、少し盛り上がっているのが特徴。時々ブツブツがくっついて大きな赤い発疹になることもあります。しかし、発疹は3日程度で消え、多くはこの症状で終わります。発疹が出ると、機嫌の悪くなる赤ちゃんもいますが、比較的機嫌の良いことが多いようです。

発熱以外の症状が無いことも多く、風邪のような症状が出現するため、発熱時に診断することは難しいです。他の症状として、頭の骨の無い部分である大泉門の張りや下痢、リンパ節の腫れが確認できることもあります。

熱突発性発疹の合併症……熱性けいれん、脳炎を合併する恐れも

合併症として「熱性けいれん」を起こすことがあります。これは突発性発疹が熱性けいれんの多い年齢に発熱するためです。まれに、脳炎や脳症、劇症肝炎(肝炎がひどく肝臓が機能しなくなる)、「血小板減少性紫斑病(血小板が減少して出血しやすい状態)」を合併することがあるので注意が必要。

痙攣が20分以上続く、意識がない、白眼が黄色くなる黄疸、内出血が多いなどの症状が見られる時は、急いで医療機関を受診しましょう。

 原因ウイルスと検査・診断法……2回感染することも

水疱瘡などのウイルスと親戚関係にあるヘルペスウイルス6型(HHV-6)、7型(HHV-7)が原因で起こります。突発性発疹の原因がHHV-6ウイルスであることは、日本人の山西先生が発見しました。HHV-6とHHV-7、2つの原因ウイルスがあるため、突発性発疹は2回罹ることがあります。

突発性発疹の診断は、現在症状がすべてです。解熱後に発疹が出て、診断されます。HHV-6の方が典型的な突発性発疹であることが多く、HHV-7の場合は微熱であったり、高熱がより続いたり、少し突発性発疹としては判りにくいことがあります。

血液検査でHHV-6、HHV-7に対する抗体を測定し、罹ったことを確認することも可能ですが、検査は自費。ウイルスがいるかどうかを検査するウイルス分離もありますが、時間と費用がかかるためほとんど行われていません。

突発性発疹の治療法・予防法……発熱時の緊急対応が重要

HHV-6やHHV-7に対する特効薬はなく、予防法も特にありません。しかし、突発性発疹は2歳までの赤ちゃんがかかるため、以下のような発熱時の対応が重要になります。
  • 安静と十分な睡眠で免疫力が落ちないようにする
  • 水分補給を行う
  • 高熱でつらそうな時は解熱薬を使う(しかし、解熱剤を使っても時間がたつと再び発熱する)
  • けいれんには、抗けいれん薬を使用する

特に、脱水を防ぐための水分補給は大切。下痢などの症状があるため、電解質を含む飲料がお薦めです。

2歳までのお子さんに突然高熱が出たら、解熱後も発疹が出てくるかどうかしばらく経過観察が必要です。
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