わざと単位を落として留年をする。
1年のアイドリングを、価値あるものにするには? |
- 学費を誰が払うのか。
もし親にご負担を願うのであれば、親の了承を得なければならない。もちろん自分で払うとしても、今まで親に負担をかけているのであれば、説明するべきだろう。 - 同じ失敗を繰り返さない覚悟はあるのか。
就職活動がうまく行かなかった理由を自省し、改善すべきところは改善して、ちゃんと戦略を立てて活動しなければ、おそらく同じ失敗をする。 - 面接で留年した理由を聞かれたらどうするのか。
実はこれが一番難しい。嘘をついても面接官はすぐに見破る。面接官が「なるほど」と思える説明をしなければ、ライバルに勝てない。
まず、学費の問題だが、学費プラス生活費をまた1年負担するのは、親にとってはかなりの出費だ。それを認識した上で、自分の夢を語り、就職活動に全力を尽くすことを示さなくてはならない。下手にアルバイトしながら稼げばいいなんて思っちゃダメだ。学費を稼ぎながら就職活動しても、全力を尽くしたことにならないからだ。親に借用書を書く気概があるのかどうか、まず自分に問いかけて欲しい。
次に、同じ失敗を繰り返さない覚悟についてだが、去年と同じ業界・会社をもう一度同じノリで受験しても、まず受からないと考えたほうがいいだろう。なぜ落ちたのか、何が足らなかったのかを自分自身で自省し、その部分をキャッチアップできているのかが問題。
企業は、その社内で活躍する人材から、必要な「基礎力」を抽出し、それを持っている学生を当然採りたいと思っている。その「基礎力」は、残念ながらたった数ヶ月で身につくものではない。もし選考が4月なら、もう2~3ヶ月しかない。その短い期間で、果たしてキャッチアップできるのかを、冷静に判断しなくてはならないのだ。まだ、違う業界・職種なら、一からチャレンジになるので可能性は幾分は上がるかもしれないが、その違う業界・職種でも、求める「基礎力」の尺度が同じであれば、また落ちるだけだ。そのリスクを再考するべきだろう。
最後に、面接官に留年した理由を聞かれて答えられるか、という問題についてだが、これは1つめの「親への説明」や、2つめの「同じ失敗を繰り返さない戦略」と連動する問題だ。多大な出費を負担する親が納得する理由以上の理由を用意しなければ、企業は納得はしない。「去年はその企業の人事もダメだと思った」人材であることを、相手に伝えるだけになってしまう。また、同じ失敗を繰り返さない戦略についても、その失敗を糧に自分を成長させた自信が無ければ、ただ落ちるだけだ。
以上の3つの問題に答えることができた上で、選ぶ道が「留年」なのだ。安易に選ぶなんてことだけは、して欲しくないと私は思う。
※次のページで、3/31までに内定を取る道を選ぶ。