コンサルタントで働く/コンサルタントの仕事

コンサル志望者に必要な「全体観」

何のために転職するのか?一人で何でもできてしまう人はコンサルに向かない?べリングポイント株式会社シニアマネージャー奥井氏からのアドバイス。

執筆者:大石 哲之

--これからコンサルタントを目指そうという方に、アドバイスをお願いします。

そうですね、まず新卒の方に対しては、チームワークで仕事の出来る人になってほしいと思っています。

コンサルタントのイメージってやっぱり「一人で何でも出来てしまう人」みたいなところがあって...もちろん一人で何でも出来たら良いのですが、ほとんどの仕事は個人でやるものではないということを理解してほしいです。
コンサルティング会社であっても、自分の考えなり主張を持ちながらもグループで一緒のゴールを達成するということを意識してほしいですね。

例えば、アメフトでも、ボールを直接触らない人はいるけれども、その人にはその人のちゃんとした役割がある。つまり、チームとしてはそれぞれが役割を果たしつつも結果として試合に勝つ、という目標に向かっていくでしょう。

それと同様に、協力しながら仕事をしていくのがコンサルタントだ、という意識を強くもってくれないと、採用する側としてもギャップを感じてしまうし、採用される側も入ってから辛いと思います。

--中途の方には対してはいかがですか?

次に中途の方に対するアドバイスですが、「何の為に転職するのか?」という点は常に強く意識してほしいと思います。

と言いますのも、たとえ中途入社でも、すぐに自分の専門を生かすことができるプロジェクトに参画することができるわけではありません。つまり、自分の専門外の作業をすることももちろんありますから、目標を決めていないと毎日の作業が楽しくなくなってしまいます。

そうならないためにも、必要なのは「全体観」を持つことですね。全体の中で自分がどんな役割を担っていきたいのか、共通の目標に対し自分がどんなことをすればいいのか、といったマインドを持つことだと思います。そういう視点を持った上で、自分がいなきゃこのプロジェクトはうまくいかないよね、というぐらいの意気込みでいてほしいですね。

あと、ロジックだとかコミュニケーションだとかは、色々な本で紹介されていると思いますので、最低限身につけていることが望ましいと思います。ただロジックは入社してからも鍛えられるでしょうし、コミュニケーションは鍛えるというよりも場数を踏むことだとは思いますが。

また、転職する場合、現在の仕事が楽しくないという理由で辞めてしまうのは、ポジティブなキャリアプランとは言えませんよね。「将来こういうことをやりたい」と考えて転職するのは良いと思いますが、「今嫌だから」という理由で勿体ないと思います。

--もしコンサルタントになっていなかったら?

う~ん、これは難しい質問ですね(笑)。

そういえば一時期、大学教授になりたいと思うことがありましたね。あくまでイメージですが、大学教授になれば、比較的ゆとりのある中で自分の好きなことが出来るんじゃないかと。

それで教授になるための本というのを買ったこともあります。果たして現実が本当にそうなのかはわからないですけれど、ひたすら自分のペースで好きなことに没頭できるのではないかというのが魅力的でした。

長時間のインタビューありがとうございました。

連載で掲載した奥井氏のインタビューいかがでしたでしょうか? 今後もインタビュー企画は続きます。この会社のコンサルタントに聞いてみたいというリクエストなどがありましたらば、メールいただければ幸いです
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