営業のノウハウ/営業の基礎知識

営業マンの誤解「提案営業」の見えざる落とし穴(2ページ目)

「商品を作ればモノが売れる時代は終わった。これからは提案営業の時代だ」と言われるようになって久しく経ちます。では、本当に「提案営業」は行うべきことなのでしょうか?

西野 浩輝

執筆者:西野 浩輝

営業ノウハウガイド


提案営業の限界2
「提案営業では顧客の購買決定に時間がかかる」

特に、潜在ニーズに対する解決策としての提案営業の場合は顕著なのですが、顧客の購買決定までの時間は比較的長いのが常です。イメージしていただければわかりますが、お客さん本人ですら気づいていなかったような課題に対する提案なのです。

まず、「なるほど、そういう課題もあるなぁ」とお客さんに納得していただくところから始めなければならない。 特に法人営業の場合は、担当者さえ説得すればよいというわけではありません。その担当者さんが企画を稟議にかけて、そこで承認を得て、それからさらに詳しい部分を検討して。しかも本年度はそれに関する予算をとっていないので、来年度以降に……なんていうこともザラにあります。足の長い営業になることを重々計算にいれたうえで、活動を行う必要があります。

提案営業の限界3
「提案営業には高いスキルが必要」

商品説明だけうまければよいというのではないのは、ご存知のとおり。お客さんからニーズ・悩みを聞きだすスキル、聞き出した情報から提案を構築するスキルなど、当然ながら様々なスキルが必要となってきます。 もちろん、提案営業を行う・行わないに関わらず、質問・提案のスキルは営業活動のうえで少なからず必要なシーンもあるでしょう。それらのスキルを高めていくことは重要ですが。

提案営業は必要! でもしかし

私の結論として、やはり提案営業は必要です。それなしには売れていなかっただろうというクライアントも多数います。しかし、そんなこととは全く関係なく、商品の説明をしただけで売れることが現在でも少なからずあるのです。盲目的に「提案営業の時代だ!」なんて言って、そういったおいしいお客さんを逃さないようにしてくださいね。

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