札幌のパレードがうまく継続できている理由
前夜祭は初めから終わりまでショータイムの連続!信じられない熱さです。 |
毎回パレードに足を運んでくださる上田文雄さんのようなオープンでフレンドリーな市長さん、そんな方を市長に選ぶ札幌市民のみなさんがまず素敵だと思います。
ほぼ毎年会場に足を運んでくださっている上田市長。本当に素晴らしい! |
でも、それはあくまでも「背景」であり、札幌でパレードがうまく継続的に開催できている直接の理由とは言えないでしょう。
そんな中で、「札幌のパレードはどうして毎年継続できるんだろう、安定してるんだろう」という話になり、今の体制のこととかもお聞きしました。
「古株」の方たちは、意外にも、今の実行委員会に対しては全くノータッチなんだそうです。ひとえに、若いパワーで頑張ったということです。
とは言え、さすがに若いスタッフが一から手探りでパレードをやっているわけではないでしょう。警察や行政との交渉といった難しいところなども、実績があり、ノウハウがあるからこそ、やっていけるのだと思います。
それから「パレードをやりたい」というそもそものモチベーションも重要です(本当はそれがすべて、なのかもしれません)。人間、10年も同じことをやると、さすがに疲れたり飽きたりして、やめたくなるもの。でも、先輩たちがやってるパレードを見て「いい!」と思った若い人たちがやる気になってくれたことで、札幌はうまく回ったのです。
札幌のパレードは、10回目までのノウハウをしっかり受け継いで、やる気のある若手の人たちが集まって頑張ることができた、でも「古株」の人たちがちょっと離れたところで見守っていて、何か重大な問題が起こったら助けてくれる…そんな理想的な環境、好循環になっているんだと思います。
見てると、札幌では、若手の方たちも古株の方たちも、同じ空間で共生しています。組織内で取り返しのつかないような分裂(いがみあい)が起こったり、という話も聞きません。そこがスゴイと思います。
それは小さな街で膝をつきあわせて暮らすようなローカルなゲイコミュニティだから、ということもあるでしょうが、ゴトウが思うに、札幌の人たちはみんな「人がいい」んだと思います。素直だし、謙虚。気が利くし、愉快。(今回、地元の「MAD」というゲイバーが主催するイベントに出させていただいたのですが、お店の方もお客さんたちも本当に気を遣ってよくしてくれて、感激しました。札幌の人たちのオープンなあたたかさをひしひしと感じました)
そんな「人のよさ」も、物事を進めるうえでものすごく重要なのではないかと思っています。
ともかく、もし札幌の楽しさを味わったことがない方は、ぜひ、来年、15周年のレインボーマーチに参加してみてください。体を張ってイベントを盛り上げるパフォーマーたちの姿に、参加者たちの心からの笑顔に、必ずや感銘を受けることと思います。