住みたい街 関西/キケンな街の見分け方[関西]

災害に強い街vol.2 活断層をチェック!(2ページ目)

地震大国といわれる日本。関西も例外ではありません。阪神淡路大震災は記憶に新しいところですが、またいつ起こるかわかりません。まずは関西の活断層をチェックしましょう。

福一 由紀

執筆者:福一 由紀

ファイナンシャルプランナー / 仕事・給与ガイド

大阪:都心部に活断層が

大阪上町断層による地震動予想図
大阪の上町断層系の地震動予想図。赤く見えるところが震度が高い。府の広範囲で激しく揺れることが予想されている。
大阪で一番被害が多いと予想されるのが「上町断層系」による地震といわれています。この上町断層は、大阪府豊中市から大阪市と堺市を経て岸和田市に至る断層です。このエリアは大阪の中心部となっており、地震発生時には多くの被害が予想されています。大阪の中心街や豊中市、堺市などで震度7クラスが予想され大阪府では約28万戸が全壊の被害にあうのではないかと予想されています。

また、「生駒断層系」は、大阪府枚方市から羽曳野市までほぼ南北に伸びる断層で、生駒山地の大阪側に位置します。こちらの地震も発生すると大阪府の東側で震度6の地震が起こるといわれています。


兵庫:油断は禁物

活断層図
神戸市から阪神間に至る活断層図。点線で見える部分が活断層。
兵庫県にもいくつかの断層群がありますが、神戸市周辺にめを向けると「六甲・淡路島断層帯」と「有馬-高槻断層帯」があります。阪神淡路大震災では「六甲・淡路島断層帯」の中の野島断層などが地震の原因でした。しかし、阪神淡路大地震で動かなかった断層がまだ残っています。まだまだ油断は禁物のようです。

「有馬-高槻断層帯」は神戸市北区の有馬温泉から宝塚市などを経由して高槻市の北部にまたがる断層です。この有馬-高槻断層帯と六甲・淡路島断層帯が連動して地震が起きることが予想され、阪神淡路大震災と同様に甚大な被害が予想されます。


南海地震の備えも充分に

このように、内陸型の地震を活断層の位置から見てみました。でも忘れてはいけないのが「南海地震」。海洋プレートが原因のこの地震は非常に大型なものと言われています。関西全域に影響があると思われますが、一番注意したいのが津波。海抜が低いエリアでは、避難マップなどを用意しておいたほうがいいですね。

紹介した断層は「都市圏活断層図」として提供されています。断層の詳しい位置などを確かめることができますよ。大きな書店などで売られています。住む街選びの段階であれば、この断層図をチェックしたいものですね。

とはいっても、断層があるからといって、地震がすぐに起こるというものでもありません。むやみに怖がることもありませんよ。 ただ、地震に対するリスクと現状を把握し、きっちりと対策をとっていきたいですね。住宅の耐震化、家具などの固定、防災グッズなどの準備、日ごろの心がけ。そして、避難所の確認。自治体などで「防災マップ」が配布されています。必ずチェックしておいてくださいね。




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