住宅リフォーム/住宅性能向上リフォーム[断熱、結露・湿気対策、防犯]

バリアフリーリフォームの基本、意外な必要・不必要(2ページ目)

バリアフリーリフォームはどこまで必要?いざという時に困らないために、ここまではやっておきたい基本のポイント、DIYでも簡単にできるアイデア、リフォームならではの問題点もご紹介します。(2017年改訂版、初出:2003年6月)

尾間 紫/Yuu

執筆者:尾間 紫/Yuu

リフォームガイド


バリアフリーのリフォームならではの問題点、間取りの工夫で効率よく

介護トイレ

手軽にトイレの設置ができるベッドサイト水栓トイレ。2015年から介護保険の対象商品に(TOTO

バリアフリー工事には、リフォームならではの問題点があります。例えば、階段の勾配をゆるやかにする、架け替える、廊下の幅を広げる、水まわりを新たに作る、移動するといった工事は、大掛かりになりがちでリフォーム費用がかさみます。

またバリアフリー用の器具を後付けすることで他の家族が使い難くなってしまうケースもあります。例えば、階段昇降機を設置すれば2階への昇降がラクにできるようになる反面、階段幅が狭くなり他の家族が使い難くなるなどです。

そんな時は、階段を使わないで暮らせる間取りに変更するなど、間取りの工夫で効率のいいリフォーム計画を立てていきましょう。

また最近ではリフォーム用の設備建材が充実しています。ベッドサイドに手軽に後付けができる水洗トイレや、取り付けがとても簡単なリフォーム用引き戸などもありますので、そのような設備建材を上手に活用して、家族全員が快適に暮らせるよう検討しましょう。

 

今すぐ完璧なバリアフリー工事をするのではなく、将来の下準備を

車椅子

下準備をシッカリしておけば、将来の様々な状況に対応しやすい住まいになる。

大切なことは、今すぐバリアフリー商品や手すりを取り付けることではなく、将来の様々な状況に対応できるよう、下準備をしておくことです。

例えば浴室のバリアフリーリフォームは、自宅で入るか、介護が必要か、巡回入浴サービスを利用するかで工事内容と費用が異なります。そしてその状況は刻々と変化していきます。

大事なことは、今すぐ完璧に整えようとするのではなく、壁紙の張替えリフォームをするなら将来手すりを取り付ける可能性がある壁面に補強下地を入れておく、フローリングリフォームをするならついでに段差も解消しておくなど、将来への準備を整えておくことです。

下準備をシッカリしておけば、その時になってあわてることなく、様々な状況に対応しやすい住まいになります。

またバリアフリーリフォームは、減税や自治体による助成金、介護保険など様々な補助制度がありますので忘れずに利用をしましょう。最新の情報は各自治体に問い合わせ確認して下さい。

さて今回は、部位別のバリアフリーのポイントをご紹介しましたが、リフォームの際には家全体の間取りを見直すことも必要です。実際のリフォーム事例を下記でご紹介していますのであわせてご覧下さい。
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