毎日のことだから大切になる家事動線や収納
まず玄関スペース。ある程度の広さと大容量のクツ箱があるかチェック。採光にも配慮があるといいですね。最近は家族一人ひとりのクツの数が増え、バラエティーにも富むようになっています。ブーツの収納などにも配慮が行われているのか、よく見てみましょう。キッチン回りの収納が工夫されている事例。ただ、収納やキッチンの使い勝手だけでなく、浴室や洗濯スペースなどとの家事動線に配慮があるかも注意したい |
合わせて、収納が十分な量確保されているかも是非、重視しましょう。キッチン回りならシステムキッチン付属の収納はもちろん、調味料などをストックする収納棚が近くにあるのかなど。収納量の不備は、住宅を購入してから不満に感じる項目の最上位に位置するものですから、よくチェックしましょうね。
先日、ある分譲住宅を見に行ったのですが、ちょっと気になったことが。1階のトイレには備品を入れる収納があったのですが、2階のトイレにはそれがない。なかなか気づかないことですが、そうしたことは住み始めてから不便に感じること。こんなちょっとした配慮があるのかも私は重要だと思います。
間取りの可変性は将来に向けた必須ポイント
もし、皆さんが子育て世代なら、玄関に階段がある間取りではなく、リビングに階段が配置されている間取りであるかも重要なポイントになります。後者の場合だと、子どもが帰宅した際、必ずリビングを通りますから両親とのコミュニケーションの機会が増えるのです。ここまでは1階(2階にキッチンやバスが配置されている場合もあります)。2階も1階と同様に収納量をチェック。次に、注目したいのが子ども部屋の可変性です。これは子育て家族にとって重要なチェックポイントになると思います。
2階の子ども部屋はには間取りの可変性の配慮が必要。写真ではドアが2つあるのがわかる。将来、子どもが成長したときに大きな部屋を2つに仕切れるようにしてあるのだ |
子どもが進学や就職で巣立ってしまったら、そこを夫婦の趣味のスペースにするなどといった活用にも容易に対応できます。住まいを長く使うためにも、完全に間仕切っている分譲住宅は私はお勧めしません。
次のページでは、注文住宅で住宅取得を目指す人にも、分譲住宅の選び方が役に立つというお話をしたいと思います。