賃貸借契約ではない!


訴えられているのは、東京都新宿にあるS社。通常の賃貸物件を借りる場合には、「賃貸借契約」を結ぶため、正当な事由なしに解約されることはありません。

契約書
契約書はとても大切。今回のトラブルケースでは、「賃貸借契約」となっていません。気軽に承諾せず、内容をしっかり確認しましょう

ところが、S社の場合には賃貸借契約ではなく、「鍵の一時使用」という居住権を認めない契約をしているため、いつでも解約できる内容になっていたのです。あくまでも家賃ではなく「施設付き鍵使用料」であるから、1日でも支払が滞れば、鍵付きの部屋を使う権利がなくなり、鍵を交換され家を閉め出されてしまうという現状。実際には部屋を貸しているのに鍵使用料という名目での契約をして借地借家法の借家人の主張をできなくするという手法です。
無知な消費者をだましているという判断が下されれば違法となるでしょう。



現在、S社は現入居者に対し、「賃貸借契約」「定期借家契約」に切り替えているようですが、まだまだトラブル紛争は続きそうです。
このS社は確かに無知な消費者をだましているといわれても仕方がない部分はあるかもしれませんが、消費者も契約書をチェックしていれば、おかしな契約書であることは一目瞭然です。

今回の被害者の4割は非雇用形態の貧困層だとも言われており、無知な若者をターゲットにした悪質な手口だとも報道されています。
「ゼロゼロ物件」というお得さにだけ惹かれてすぐに契約しないでください。契約書の内容をよく読んで、おかしいところはないか、確認をすることがとても重要です。
「契約書って難しそう」と思わず、じっくり読んでみてください。今回のように物件の賃貸借ではなく、施設付き鍵使用料とか、部屋の一時使用とかの契約では借地借家法の範囲外となり借家人が保護されないことになりますので、十分注意してください。

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