耐震不安の本当のところ
耐震性など、建物の品質や性能への不安が、新築を選ぶ理由として影響した人は、全体の7割。では、そのような不安があったとして、品質や性能を確かめる対策を講じたかというと、何もしていない人が非常に多いのです。「特に何もしなかった」が25%、「外観や内装を見て自分で判断した」が44%と、約7割がチェックと呼べるような行動を起こしていないことが分かります。私が毎月開催しているセミナーで「いくら古い建物でも、ある日突然ガラガラガラと崩れてしまうなんてことはありません」と話すと、驚かれる方が意外にも多いのです。築年数の古い、見た目が汚い、というだけで、「崩れやすい、住むなんて危険だ!」と考えてしまう人が多いのだと感じます。きちんとチェックをした結果ではなく、外観や内装の“なんとなく”古びた感じ、汚れた水まわりを見た第一印象から、中古住宅はネガティブに評価をされすぎていると言えるでしょう。1981年の6月以降の新耐震基準法が適用された建物は、現在最も古いもので築27年。例えば築20数年程度の物件であれば、耐震性を気にしすぎることもないと思うのです。
いよいよ次のページで、このサイトのテーマ、「中古住宅購入+リノベーション」の可能性を考えてみましょう。