薬味を上手に使うと食事が楽しくなります。
心不全(うっ血性心不全)は、心臓が十分な量の血液を送りだすことができなくなる病気です。心不全は先天性の場合もありますが、高血圧、肥満、糖尿病、アルコールの多飲、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、心臓血管の病気(CHD)などが危険因子となり、患者数は増えてきています。

心臓が十分な血液を送ることが出来ないと、腎臓が上手く機能しなくなり、体内の水分を効率的に排出することができなくなります。よって、食塩や水分を管理する食事療法が必要になります。心不全は、ゆっくりと悪化していく場合もあり、血液が十分に体の中を巡回しないために、体力の低下や疲れを慢性的に感じながらも、心不全だと気づかないこともあります。


心不全の食事療法

■食塩の制限は大切です
1日に摂取する塩分の量を6g(ナトリウム換算では2400mg)くらいにするように言われている人も多いのではないでしょうか。これは小さじ1と1/5杯分の塩ですが、ナトリウムは自然な状態の食品、パンや麺など加工品という認識の低い食品にも含まれています。

例えば、ゆでた春菊100gに42mg、人参100gに25mg、豚ロース100gに61mg、卵100gに140mg、牛乳100gに41mg、コーヒー100gに30mg、うどん100gに130mg、ロールパン100gに490mgのナトリウムが含まれています。

1日当たり、小さじ1/2杯強(2~3g)は塩味を足さなくても、自然に摂取してしまっているとみるのがよいでしょう。よって1日当たりに使う調味料としての塩は、小さじ1/2杯分(2~3g)となります。これはしょうゆ小さじ2~3杯分、味噌大さじ1~1.5杯分になります。インスタント食品や加工食品を使うとあっという間に塩の量がオーバーするので注意しましょう。

日本人の一般的な食生活では、塩分制限が6g(=ナトリウム制限2400mg)というのは、なかなか難しいのが現実です。厳しい塩分制限で、食欲が落ちて体重が減ったり、精神的に強いストレスになる場合もあります。それぞれの症状、体調に見合った食事療法を栄養士や医師と相談しながら進めていきましょう。

味見もせずに習慣的に醤油、ソース、塩など使ったり、常に味の濃い加工品を食べている人もいると思います。塩分に対する味覚は加齢に伴い低下していきます。病気になる前から、塩分の少ない食生活を心がけることは大切です。

■水分の量に注意
特に、暑い季節は水分制限は難しいものです。ペットボトルに水を入れて凍らせたものを少しずつ飲んだり、ブドウなどのフルーツを凍らせて少しずつ食べたり、スライスしたレモンも使ってさっぱりした感じを得るなど、工夫してみましょう。

■食欲の低下に注意
塩(ナトリウム)や水分制限が守れていても、十分な食事か摂れずに体重が低下するようでは栄養面でよくありません。献立の見直し、マルチビタミンの使用、栄養補助飲料などの使用を専門家に相談してみましょう。

■利尿薬を使用している場合
食塩の制限でむくみをコントロールできない場合などに、利尿薬が使われます。利尿薬を使うことで、水分や塩分を体から排出されます。利尿剤を利用している人は、ナトリウム、カリウム、ビタミンB1が不足することがあります。医師と対応策を話し合いましょう。

食事療法に困ったら管理栄養士に相談してみましょう!
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