膝痛、膝の違和感……具体的な症状や個人の感じ方は?
膝の痛みや違和感は、いつの間にか治まってしまう人もいれば、生活に支障を来すほどに悪化してしまう人もいます
私が日頃、施術の際に受ける相談の中でも、膝に関わる症状は多いです。膝の痛みというと高齢の方が見舞われる症状だと思っている方もいますが、生活習慣の影響も受けるため、高齢者に限られたことではありません。よくみられる膝の症状をご紹介しましょう。
<目次>
よくある膝の症状・痛む部位
■正座をすると膝が痛む正座しようとして痛みを感じ、膝を曲げて体の重みを預けることができずに膝の異常を発見する人も少なくありません。途中までなら膝を曲げられる場合や、短時間の正座ならやり過ごせる場合など、「正座での痛み」と言っても程度には差があります。また、両膝ともに痛みがある人、片側だけ痛みがある人、痛くないけれど、曲がりにくく膝裏やフトモモ前面に違和感のある人などがいます。
■立ち上がり時に膝が痛む
しゃがんだ姿勢から立ち上がるとき、椅子から立ち上がるとき、朝目覚めて寝床から立ち上がろうとしたときなどに、痛みを感じることも。立ち上がり時に急に痛みを感じると、体のバランスを崩しやすく危険。周りの物につかまり痛みに耐えながら立ち上がるという人もいます。
■歩くと膝が痛む
生活する上で避けられない歩行という動作で痛みが出る場合、痛みにあわせ精神的な苦痛も大きくなりやすいようです。痛みのため足を引き摺るなど、歩き方に変化が出てしまうことがありますが、歩き方の2次的な影響で痛みのない側の膝や足、股関節などの別の部位にさらに違和感を生じてしまうことも。
■走ると膝が痛む
通常の歩行では平気なのに、小走りを含め走る動作でだけ膝の痛みを感じる場合があります。平地で走るのは問題がなく坂道で走るときだけ痛みが出るという人も。痛みが続くと走ることが制限されるため、急いでいても思うように動けず自分でイライラしてしまうという訴えもあります。
■階段で膝が痛む
階段での膝痛は、姿勢も動作も不安定になるため危険です
■膝がガクガクするような不安定さを感じる
振り返ろうとしたときや急に方向を変えようとしたときに、膝のおさまりが悪いような「ガクン」とした状態を感じることがあります。膝を動かし支えるための筋肉がしっかり機能していない場合に不安定性を感じることもありますが、膝痛への恐怖心・不安感が関与している場合もあります。
■動かさなくても痛む
関節や筋肉への負担が増すことで起こる膝の痛みは、体を動かさずに安静にしていると、痛みが和らいでいきます。しかし、安静にしていても膝痛を感じることがあり、この場合は患部に炎症が起きている可能性があります。痛風や慢性関節リウマチといった病気との関わりもありますので、リウマチ科で検査を受けることをお勧めします。痛風は、かかりつけ医に相談後、専門科を紹介される場合もあります。
■膝を伸ばすことができない
膝関節に異常をきたすと、膝を曲げ伸ばしする範囲が狭くなることがあります。仰向けで寝た状態や、膝を伸ばして長座したときに膝が真っ直ぐに伸びず、床から浮いてしまうことがわかります。床から浮く具合に左右差が見られますが、自身では気付かないことも多いです。
■膝が腫れて水が溜まっている
膝が腫れぼったく重だるいように感じたり、パンパンに膝が腫れて歩きづらくなってしまうことがあります。また、膝の裏側やふくらはぎに違和感を生じることも。腫れた部位を触ると熱感があり、腫れがなかなか引かない状態になるかもしれません。
膝がガクガクする・痛む原因は? 膝関節を支える筋肉の機能低下も
運動中の怪我や転倒など、外傷がきっかけとなっている膝の症状は、怪我が治っても膝関節を支える筋肉機能の低下が生じている場合があります。すると膝関節周辺への症状が長引いてしまうかもしれません。膝の痛みや違和感で受診すべき診療科は?
上記のような症状が出ている場合、病院であれば整形外科。病院以外なら、信頼できる鍼灸院や、カイロプラクティック施術院などへ相談してみるのがよいでしょう。それぞれの分野における視点で、症状の改善に向けた処置・アドバイスが受けられると思います。【関連記事】