現在行われている任意接種
定期接種でありませんが、接種が望ましいワクチン。B型肝炎、Hibワクチン(ヒブワクチン)、インフルエンザ、水痘、おたふくかぜ、肺炎球菌、A型肝炎のワクチンです。残念ながら自費接種なので費用がかかり、さらに医療機関によって値段が異なるので、自分で確認する必要があります。自治体によっては補助を出している所もあるので、保健所や保健センター、市町村の窓口で確認しておきましょう。生後すぐから受けられる任意接種
■B型肝炎ワクチン:不活化ワクチンB型肝炎ウイルスは肝炎の原因になるウイルスで、時に重症な劇症肝炎を起こします。新生児にB型肝炎が感染するとキャリアーといって、その後も生涯ウイルスを持ったままの状態になります。これを防ぐのがB型肝炎ワクチンです。母親がB型肝炎の場合は、保険診療で概ね3割負担。4週間間隔で2回、20~24週たってから1回と、合計3回接種します。
生後3カ月から受けられる任意接種
■Hib(インフルエンザ菌)ワクチン:不活化ワクチンインフルエンザ菌は、中耳炎や肺炎を起こすだけでなく2歳未満に多い髄膜炎の原因になります。細菌が血液に侵入した場合、敗血症、髄膜炎など重篤な病気を引き起こします。このインフルエンザ菌による病気を防ぐのが、Hibワクチン。個別で医療機関で予約可能。現在、供給がまだ少なく、数週間待ちの状態。費用は1回6000円~8000円程度。一部の地域では補助もあります。
- 生後6カ月までに開始……3~8週間の間隔で3回接種、概ね1年後に1回接種
- 生後7カ月~生後1歳までに開始……3~8週間の間隔で2回接種、概ね1年後に1回接種
- 生後1歳~5歳まで……1回接種
■肺炎球菌ワクチン(小児用):不活化ワクチン 肺炎球菌は、中耳炎や肺炎だけでなくHib次いで多い髄膜炎の原因菌です。細菌が血液に侵入した場合、菌血症、髄膜炎、重症肺炎など重篤な病気を引き起こします。肺炎球菌は91種類ありますが、このワクチンで80%近く、肺炎球菌による髄膜炎を防いでくれます。個別で医療機関で予約可能。費用は 1回9000円~12000円程度。
- 生後6カ月までに開始……3~8週間の間隔で3回接種、概ね1年後に1回接種
- 生後7カ月~生後1歳までに開始……3~8週間の間隔で2回接種、概ね1年後に1回接種
- 生後1歳~2歳……2回接種、1回目から2回目までは60日以上あけて
- 生後2歳~9歳まで……1回接種
生後6カ月から受けられる任意接種
■インフルエンザワクチン:不活化ワクチン個別で医療機関で予約可能。費用は1回2000円~4000円程度。
- 13歳未満……毎年、1~4週間の間隔で2回接種
- 13歳以上……毎年1回
生後12カ月(1歳)から受けられる任意接種
■水痘ワクチン:生ワクチン個別接種で医療機関で予約可能。1歳以上から接種可能。大人になると、高熱、水痘も多く見られることから、罹っていない場合はできれば、学童期までに受けておきたい予防接種。自己負担で自己負担で6000~8000円程度で1回接種。詳しくは「水疱瘡(みずぼうそう)」を参照。
■おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)ワクチン
個別接種で医療機関で予約可能。1歳以上から接種可能。大人になっておたふくかぜになると、高熱や睾丸炎を起こすのでかかっていない場合はできれば、思春期までには受けておきたい予防接種。自己負担で3000円から7000円程度。1回接種。詳しくは「おたふく風邪(おたふくかぜ)」を参照。
生後2歳から受けられる任意接種
■肺炎球菌ワクチン:不活化ワクチン脾臓を摘出した人は肺炎球菌にかかりやすく、かかると重症化しやすいもの肺炎球菌は名前の通り肺炎を起こす菌で、小さい子供の場合、髄膜炎の原因になる細菌。今後、様々な肺炎球菌ワクチンが発売されます。通常の診療になるのでおおむね3割負担。今後は副作用の少ない肺炎球菌ワクチンが発売予定で一部既に発売(上記)。1回接種。
生後16歳以上から受けられる任意接種
■A型肝炎ワクチン:不活化ワクチンA型肝炎ウイルスは食事から感染することが多く、衛生状況の悪い所へ行く場合に、接種が推奨されています。2~4週間間隔で2回、24週たってから1回で3回接種。
予防接種スケジュール表は国立感染症研究所 感染症情報センターよりダウンロードできます。