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禁煙外来に行く前に……禁煙のための薬局活用術(2ページ目)

喫煙はニコチン依存症。気合で止められるものではなく、医療機関での治療がすすめられています。タバコぐらいで病院に行くのに抵抗がある人は、薬局を活用してみてはいかがでしょうか?

狭間 研至

執筆者:狭間 研至

医師 / 癌ガイド

医療機関と薬局の上手な使い分けで、賢く禁煙達成!

禁煙に関しては、医療機関と薬局を上手に使い分けることをお勧めしています。
医療機関で行う患者さんにとってのメリットの一つは健康保険の適応によって自己負担が下がること。とはいえ、全ての方に可能なわけではなく、患者さんは以下の4条件を満たす必要があります。

1.ニコチン依存症に係るスクリーニングテスト(TDS)で、ニコチン依存症と診断されたものであること。
2.ブリンクマン指数(=1日の喫煙本数×喫煙年数)が200以上の者であること。
3.直ちに禁煙することを希望している患者であること。
4.「禁煙治療のための標準手順書」に則った禁煙治療について説明を受け、当該治療を受けることを文書により同意している者であること。

仕事や家事、子育てで忙しくて医療機関に行く時間がとれない、という方には、薬局は意外に使える選択肢ではないでしょうか?

仕事や家事、子育てで忙しくて医療機関に行く時間がとれない人には、薬局は使える選択肢かもしれません


また、医療機関側も敷地内禁煙や担当医師の禁煙指導の経験などいくつかの要件を満たす必要がありますが、これらに該当しない場合には自費診療になります。そして医療機関の場合にはどうしても診療時間が限られるので、働き盛りの世代や子育て世代などは、受診しにくいというネックも。その点薬局は、すぐにでも相談してニコチンパッチやガムを用いた禁煙治療を開始することができることは大きなメリットです。

一方で、通常のニコチン補充療法では禁煙が困難だったケースや循環器疾患や精神疾患が基礎疾患としてあるケースへの指導は、薬局には向いていないと思います。医療機関では、薬局では販売できない禁煙治療薬(酒石酸バレニクリン:商品名チャンピックス)が処方できますし、色々な専門的な治療と並行して行える利点があります。

つまり、若年者やニコチンへの依存度が比較的低い方はまず薬局に相談し、喫煙歴の長いヘビースモーカーの方や薬局での禁煙指導が上手くいかなかった場合には、医療機関に相談されるというのが私のオススメです。

あなたもぜひこの機会に、禁煙を決断してみませんか?

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