ストレス/ストレス発散・解消法

「癒し系サロン」だけでは、癒されない訳(2ページ目)

癒し系サロンにはまっている人ほど、癒されない現実を感じませんか? それは、あなたがサロンでは解決できない大きな課題を抱えているからかもしれません。

大美賀 直子

執筆者:大美賀 直子

公認心理師・産業カウンセラー /ストレス ガイド

大きな癒しを得るために必要な連環とは?

よりよい自分に変わるためのステップ
癒しを「消費」しているだけでは、大きな癒しは得られない
多くの癒し系サロンで享受できるのは、何かを施されることによって、心身が慰められるという体験です。しかし、そこで留まっているかぎり、大きな癒しを実感することはできません。

大きな癒しとは、「慰められる」「自分らしく生きる」「誰かの役に立つ」という3つの体験が連環することで、初めて実感できるからです。

施しや愛情を受けて心身が慰められると、しだいに自分自身を肯定できるようになります。この気持ちを経験すると、次に「自分をもっと生かしたい」「自分らしく生きたい」という意欲が湧いてきます。それを実現すると、次に「自分だけの満足を超えたい」「誰かの力になりたい」という欲求が生まれてきます。

そして与えることで疲れた心身が、また誰かによって慰められたとき、初めて「大きな癒し」を感じることができます。こうした連環を幾度も経験するなかで心は養われ、与えられたことへの感謝の気持ちも強くなっていくのです。


癒し系サロンは「きっかけ」にすぎない

よりよい自分に変わるためのステップ
よりよい自分に変わるためのステップに、一歩踏み出そう
前のページのチェックの多くに心当たりを感じた人は、まだ「慰められる」という受身のステップから先に進めていない状態だといえるでしょう。

どこの癒し系サロンに行っても満足せず、サロンを「はしご」してまで癒しを求めてしまう人は、右上の「3つの連環」を念頭に置き、「いま・ここでの自分らしい生き方」について、じっくり考えてみましょう。

癒し系サロンは、自分をよりよくするための「きっかけ」にすぎません。すっきりしたり、ほぐされたり、心のモヤモヤに気付いたりすることで、「よりよい自分に変わりたい」という意欲が湧いてきたら、次のステップに進むタイミングだと捉えましょう。

サロンを「はしご」しても癒されずに不満を抱えている人は、毎日豪勢なご馳走を食べても、満足できない王様と同じ。「受けること」に慣れすぎると、人生をよりよくするきっかけを握りつぶしてしまうことにもなりかねません。このへんで、じっくり自分自身を見直してみませんか?
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