半数の人ができるワザ
自分の人生は、自分で決めよう |
実はこの自己覚醒、多くの人が実行可能なのです。海外の報告では、日常的に毎朝、自己覚醒している人は、21~81歳の約50%に上るとされています。
また、日本での調査によると、大学生で自己覚醒できる人は約10%しかいませんが、65歳以上の高齢者では約75%の人が自己覚醒できると答えています。長いあいだ、自己覚醒のトレーニングを積んでいくことで、習慣化していくのかもしれません。
また、若い世代には夜型人間が多く、朝は早く起きたいのだけれど、睡眠が足りていないため目覚められないことも関係しています。それが年を経るに従って、朝型の生活に移行してゆきます。さらに、心身が必要とする睡眠時間が少なくなることと相まって、高齢者では自己覚醒しやすいものと思われます。
誤差10分以内が 36%!
早朝は自己覚醒しやすく、夜中は自己覚醒しにくい傾向があります |
自己覚醒できると答えた、男女7人で行った実験があります。午前0時に床に就いて、午前3時30分や5時30分に自己覚醒するように設定しました。覚醒予定時刻の、前後40分以内に目覚められれば成功とします。
結果は、7人で14回の実験夜のうち12回で自己覚醒し、成功率は 86%でした。覚醒した時刻の正確さは、予定時刻の前後10分以内が 36%、20分以内が 21%、30分以内が 7%、40分以内が 21%でした。
目を覚ます直前の睡眠の状態は、レム睡眠が 67%、ノンレム睡眠の段階2が 25%、段階4が 8%でした。レム睡眠は睡眠と覚醒の橋渡しの夢うつつ状態であり、ノンレム睡眠の段階2は比較的浅い睡眠、段階4は深い睡眠です。
このことから、浅い睡眠からは自己覚醒がしやすいけれども、深い睡眠からは自己覚醒しにくいことが分かります。つまり、自己覚醒するために、覚醒予定時刻へ向けて睡眠のリズムを調整している、というわけです。