生きた鶏がお肉に変わる
このハンガーに鶏の足をかけてラインはスタートします。 |
ただ鶏を加工する作業だけではなく、様々な品質検査等法例に則った作業を行い、午前7時頃には、さらに細かく加工パック詰めする関西ブロイラーさんに配送されます。(この2社は有田養鶏農業協同組合の処理、加工場)。
吉備食鶏に、私たちが到着した11時頃には、すでに鶏はお肉の状態になっていましたが、他の鶏肉加工の作業を見せてくださいました。出荷された鶏は、まずこのハンガーのようなものに吊られます。だいたい1時間に2,000羽、1日7,000~8,000羽がラインを流れて行くそうです。
ここでは、もう鶏肉に。水を使い冷えるので、寒い時期には大変な仕事です。 |
この後は、「放血」という血をだしてしまう過程ですが、ほんの2.3分ほどの時間だそうです。というのも、この地鶏はとても元気がよいので、バタバタと暴れることで血が出やすく、元気のない鶏ではもう少し時間がかかるそうです。お湯につけた後、ゴム製のタワシのようなものでこすりながら羽をとっていきます。「赤地鶏」は身がしっかりしているので、羽がとれにくくご苦労されているそうです。
すっかり「お肉」の状態に。 |
見せていただいたのは「梅どり」という商品。鶏の餌に梅干しを漬ける梅酢の塩分を取り除いたエキスを飼料に加えて育てているそうです。昔から鶏を育てる時には餌にお酢をいれると元気になるという言い伝えをヒントに、和歌山なら特産の梅酢を使おうということで開発されました。その効果なのか「梅どり」はほとんど病気せず、またお肉も柔らかいのだそうです。各産地で、いろいろな工夫をして特色をだしているんですね。
地鶏は、45日程度で出荷してしまうブロイラーと比べると、日齢をおくことで、赤身のある肉になるのが一般的ですが、餌等によっては色も異なるので、一概に赤っぽいから地鶏と思い込まない方がよいそうです。