食と健康/「食」の安全・社会問題・ニュース

地鶏の養鶏場と加工現場をレポート

食品の偽装ニュースで騒々しい昨今。食べ物の生産現場を見ることで、食が様々な社会の問題につながっていることを知ります。養鶏家と鶏肉加工の現場をレポートします。

南 恵子

執筆者:南 恵子

NR・サプリメントアドバイザー / 食と健康ガイド

食品の偽装ニュースで騒々しい昨今。食べ物の生産現場を見ることで、食が様々な社会の問題につながっていることを知ります。養鶏家と鶏肉加工の現場をレポートします。

ブロイラーと地鶏の違いは?

地鶏
地鶏は、長期肥育され、旨味や歯ごたえがしっかりしています。
関西よつ葉連絡会(以下「よつ葉」)は、有機、省農薬栽培などの野菜や、できるだけ環境に負荷をかけない畜産物、水産物、調味料等の加工品を宅配で届けていただいています。

よつ葉で、生産者と消費者が顔のみえる関係をつなぐために、様々な生産者交流会を企画されています。私は、会が主催する「紀州赤地鶏交流会」に参加してきました。

鶏肉について、少しふれておきましょう。一般的にスーパーなどで多く販売されているのは、ブロイラーと呼ばれる鶏肉。ブロイラーはアメリカで飼料の効率がよいように食用を目的と開発されたもので、成長が早く、ゲージ飼いで運動させず、早ければ生後約55日で2,600~2,800gに成長して出荷されます。肉質は柔らかく淡白で、「若鶏」という表現がされているのは、ブロイラーをさします。

地鶏は、JAS法で規定があり、在来種(明治時代までに国内で成立し、または導入され定着した鶏の品種の素ひな(在来種由来血液百分率が50%以上のもので、出生証明できるもの)を、平飼い(鶏舎内または屋外において、鶏が床面または地面を自由に運動できるようにしてあるもの)により、孵化日から80日間以上飼育したものを言います。肥育期間をおくことで、肉質の旨味成分が増えるのと、よく運動することで余計な脂肪がなく肉が締まって歯ごたえがあるのが、一般的な特徴とされています。

またよく「銘柄鶏」というのもありますが、これは在来種以外の鶏種や、日本鶏の血統を使っていても50%以下のものなどです。

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