ベランダからプチ自給率UPを推進「空畑クラブ」(3ページ目)

街中での、「食と農の知恵を地産地消」

空畑クラブ運営人　 造園プランナー 空庭こと山内　美陽子さん

近年環境対策の一つとして企業が、自社ビルの屋上緑化に取り組むケースはよく見られます。「でもただ植物を植えてきれいにしているけれど、誰も人がよって来ない屋上になっていることが多いでしょう?」という空庭さん。

せっかく費用をかけて整備し、緑や土があり青空に続く心地よい風が吹く空間があっても、誰もそこで癒されたり、楽しんだりする場になっていないのではもったいないこと。

「谷町空庭」のあるビル屋上の「空畑」でも大根が収穫できます。

「ビルの屋上で行う『空畑』は里山と同じで、手を入れながら、維持管理していくものです。そのためには、例えばそのビルの人だけで管理しなければならないのではなく、知恵と技をもった人が来てレクチャーしてもらうなど、人が集まる場となること。そして「空畑」のあるビル内での地産地消が少しずつ広がって、さらに街の中で、食と農の知恵の地産地消もできたらいいなと思っています。」と語る空庭さん。

里山は、山から山を伝って移動する渡り鳥の休憩地点。街中のビルにもたくさんの里山が増えて、たくさんの生命が集い始めたら、どんなに豊かな街に成長するでしょうね。「空畑クラブ」のネットワークの広がりとともに、街の風景が、人とのつながりが、心地よくなっていく・・・、そんなイメージが膨らんでいきます。

・谷町空庭
・空畑クラブ