
将来の健康不安を減らすためには、どのような食生活に気を付ければいいのでしょうか? 「体に悪いものを食べ過ぎない」ことだけでなく、身近な食品が不足することで、多くの人が寿命を縮めている可能性があります。毎日食べていても、多くの人が足りていない、意外な食品とはー―?
Q. 「体にいいものの不足の方が、体に悪いものを避けるよりも危険」って本当ですか?
Q. 「健康のために、体に悪そうなものをなるべく食べ過ぎないよう気を付けています。最近、『不足しているもの』があるほうが体に悪いと聞いたのですが、本当でしょうか? 体にいい食生活のポイントが知りたいです」
A. 「野菜・果物不足」は命に関わるリスクです。ポイントを押さえましょう
寿命を縮める食習慣というと、脂っこいものや甘いものの「食べ過ぎ」に目が向きがちです。しかし、2025年8月に『BMC Medicine』誌に発表された研究では、野菜や果物の「不足」が多くの死亡に関わっていることが示されました。
この研究は、北京協和医科大学病院のXiang Xu氏らが、世界疾病負荷研究(GBD)のデータを用いて、1990~2021年の204カ国、25歳以上の成人を分析したものです。2021年の世界平均の摂取量は、野菜が1日約212.6g、果物が約121.8gで、研究が示す最適量(野菜306~372g、果物340~350g)の半分以下にとどまっていました。
さらに、不十分な野菜・果物の摂取に関連した死亡は、2021年に合計約260万人にものぼったと報告されています。内訳は野菜不足が約90万人、果物不足が約170万人で、その大部分(野菜約79.3%、果物約83.7%)が心血管疾患によるものでした。野菜や果物に含まれる食物繊維、ビタミンC、カロテノイドなどは、血圧やコレステロールを下げ、炎症を抑えることで心血管疾患のリスクを減らすと考えられています。
「少しは食べている」つもりでも、量が足りていない可能性は十分にあります。物価高で購入を控える人もいますが、すべての野菜や果物が高価なわけではありません。まずは次のポイントを心掛けてみましょう。
- 普段の野菜・果物の摂取量を振り返る
- 不足していると感じたら、少しずつ意識して食生活を工夫する
- 健康のためと身構え過ぎず、食事そのものを楽しむ
野菜や果物の不足は自覚しにくい一方で、日々の食生活を見直すことで改善できる習慣です。おいしさを楽しむ視点も大切にしながら、まずは今日の食事を振り返るところから始めてみましょう。
さらに詳しく知りたい方は、「『年間260万人死亡』が明らかに……野菜不足が命を縮める? 無意識の食生活が招く深刻なリスク』」をあわせてご覧ください。







