介護スタッフはもちろん、看護師・事務員が挨拶をしてくれるか?
介護現場を運営・指揮されている大泉氏は、「事務員やナース(看護師)までしっかり挨拶していただけるように教育することが非常に難しい。でも、それができなければダメだと思う」とおっしゃっていました。確かに、各ホームでこの点は大きく差が出ます。ホームを検討中の方をあるホームへお連れしたところ、見学予約の連絡が通じておらず、事務員しかいないということがありました。その事務員の対応が「私は何も知りませんので、勝手に見てください」といった感じで、お連れしたお客様が憤慨されて、ほんの数分で見学を打ち切った、ということがありました。この事務員の挨拶は「いらっしゃいませ」ではなく「なんでしょう?」と不機嫌さが伝わってくるものでした。
さらに注目するべきは、看護師さんが自然に挨拶をしてくれるかどうかです。今、介護業界では、看護師不足が深刻な問題となっております。一方、しっかり看護師を配置しているホームへのニーズが高まってきております。そこで、介護業界では派遣会社を通して、短期間・複数の職場で働いている看護師の方が多くなってきております。大泉氏は、「派遣会社から『何もしないで、いてくれるだけでいいから』と言われて来る方も少なくない」と言っていました。とにかく頭数あわせのように、看護師を配置し何の教育もしないというホームで、よりよい看護サービスが提供されているとはいえません。
複数のホームを見学することが大切
大泉氏から伺ったポイントをチェックするには、直接ホームを見学する必要があります。老人ホーム選びに携わってきた私の意見としても、できる限り複数のホームに足を運んでいただくことお勧めします。これらのポイントが満たされていないことが、即ダメなホームであるとは限りませんが、有効な視点であるかと思います。ホーム選びをされる際はぜひとも、慎重にお選びいただければと思います。・介護現場研究所のHP:http://hw001.gate01.com/genba/