24歳、受付事務の女性、10月4日初診
体調不良の原因はなにかを、さまざまな角度で診ることが大事 |
氏名:×××× 性別:女性 年齢:24歳
国籍:日本 婚姻:未婚 職業:受付事務 初診:2008年10月4日
住所:東京都渋谷区
■問診:
主訴:から咳2日目
現病歴:2日前から咳が続き、のどが痛く乾燥して、痰も吐き出しにくい。
やや悪寒がし、頭痛や鼻のつまりもある。痰に血が混ざることもある。
既往歴:とくになし
■望診(舌診):舌苔薄白で、舌質が紅、乾燥して水分が少ない
■切診(脈診):脈浮数
■診断(病・証名称):証は咳嗽、証名は風乾傷肺(証)
■治療方法:疎風清肺、潤燥止咳
■処方:桑杏湯(そうきょうとう)
■注意事項:刺激物、酒などの辛温性のものは控える。運動で体力をつけ、カラダを鍛える
■中医師署名:○○○○
■年、日付:△年○月×日
だいたい中医のカルテはこのような流れになっていますが、実際の処方欄には、基本の方剤以外にも「加減」といって、さらに熱がある場合にはこの生薬を足すとか、各薬のグラム数なども記入します。注意事項には生活指導や飲食のアドバイスが入ります。
また、この患者さんにはアレルギー歴や家族歴、出産妊娠歴などはないのですが、参考となる部分はすべて書いたり、各種の検査データがあれば詳細を記録するのも、通常病院にかかるときと同じように考えていいそうです。ただやはり舌や脈、治療方針などは専門用語だけによくわかりませんよね。
ということで、次のページで詳しく分析してみましょう。