接触性皮膚炎とは?
ネックレスやピアス、指輪などの身に付ける物が原因の場合も多いです
接触性皮膚炎の分類
接触性皮膚炎はそのメカニズムから5つに分けられます。- 刺激性接触性皮膚炎
肌の洗い過ぎなどで皮膚のバリアの低下してしまい、刺激物質が皮膚に侵入して、炎症を起こします - アレルギー性接触性皮膚炎
アレルギーを起こす物質が炎症を起こします - 光接触皮膚炎(光毒性接触性皮膚炎、光アレルギー性接触性皮膚炎とも言います)
ある物質が肌に塗られている状態で、太陽の光などの紫外線が肌に当たると、炎症が起こります。紫外線が無い場合には炎症は起こりません - 全身性接触性皮膚炎・接触性皮膚炎症候群
同じアレルギーを起こす物質が繰り返し皮膚から刺激することで、接触した範囲を超えて全身に湿疹が出現します - 接触性じんましん
物質に接触した部分に蕁麻疹が起こります
接触性皮膚炎の原因とは?
身に着ける金属は注意が必要です |
原因と考えられるものですが、特にウルシなどが有名です。
- 植物(ウルシなど)
- 食べ物(しょう油・山芋など)
- 金属(指輪・時計・ネックレスなど)
- 日用品(洗剤・化粧品など)
- 外用薬(湿布・軟膏など) など
さらに、光接触性皮膚炎なら、紫外線が原因になります。どれも、身につけたり、肌に触れたりするものが多いのも特徴ですね。
特定するための診断と検査法
■問診まずは、問診が重要です。「湿疹がいつ、どんな時に、どこに発生するのか」を質問します。繰り返し湿疹が出ている場合は、そのときの状況をゆっくり考えてみましょう。
例えば、
- 首の周りや腕の周りに湿疹が出る場合は、ネックネスや腕時計が原因になります
- 子どもで口の周りに出ている場合、よだれや調味料(特にしょう油)が原因であることがあります
- 塗り薬を塗っていて、一度よくなったのに、だんだんひどくなる場合、その塗り薬が湿疹の原因になります
- 外出時に湿疹が出てくる場合
- 自宅、職場など場所によって出てくる場合
- 女性であれば、化粧品を変えたら出てきた場合、または長年使っていたら湿疹が出てきた場合
さらに、問診の助けになるのが検査です。
■検査
皮膚試験が確定診断になります。原因と思われる物質を皮膚に添付して、皮膚の反応を見ます(アトピーの検査を参照にしてください)。
- パッチテスト
原因と思われる物質を水溶液にしたり、そのものを皮膚に貼り付けて、24時間から48時間貼り続けておきます。はずして、1から2時間後と24時間後、48時間後、1週間後に紅斑、浮腫、丘疹、水泡の有無を判定します
さらに、光接触性皮膚炎の診断には、光パッチテスト(パッチテストと同じ補法で24時間後に紫外線を当てて、48時間後に判定します)を行います。
次のページでは、治療法についてご紹介しましょう。