【第1回】ステロイド
【第2回】食事療法
【第3回】スキンケア
ステロイドとは?
ステロイドは副腎皮質ホルモンといい、本来、体の中にあるものです。ステロイドの効果としては、
- 炎症を抑える作用
- ストレスに対抗する作用
などがあり、アトピーにステロイドが使用される理由は、「炎症を抑える作用」のためです。副腎皮質ホルモンは、体の塩分・糖分を調節し、免疫・代謝などのバランスを整える作用があります。よって、ステロイドは体にとって必要なホルモンで、体からなくなると生きていけません。
ステロイド外用薬について
チューブや容器といった形態で普通は処方されます |
ステロイドの効果と副作用
ステロイドは、湿疹とかゆみを抑えてくれます。しかし、長い年月、毎日のように強力なステロイド外用薬を塗り続けると、副作用が出る可能性があります。どのような副作用があるかというと…きちんとした塗り方も重要で、湿疹部分にステロイドを使用します |
- 皮膚が薄くなる(皮膚萎縮)
- 皮膚の下の血管が大きくなり、皮膚が赤くなる(「酒(しゅ)さ」と呼びます)
- うぶ毛が濃くなる(「多毛」と呼びます)
- にきび、毛の周りが赤くて痛い(「毛嚢炎(もうのうえん)と呼びます」)
- 湿疹の部分がジクジクしたり、痛い(細菌、かびなどの皮膚の感染症の影響)
ステロイド使用の注意点
ステロイド外用薬は、炎症を抑える効果と副作用を考え、一人一人に応じた適切な使用が望ましいのです。ステロイド外用薬をどのように使っていくかは、患者さんと医師と二人三脚で決めていくことになります。100人の患者さんには、100通りの治療方法があるといっても過言ではありません。勝手にステロイドの使用をやめたりしないで、疑問に思うことを医師に遠慮なく質問しましょう。必ず答えてくれます。ステロイドは上手に使えば怖くないのです。様々な情報に惑わされることなく、医師と二人三脚でアトピーをよくしていきましょう。★豆知識 外用薬:一般に「塗り薬」と呼ばれ、製剤によって、軟膏、クリーム、ローション、ゲル、テープに分けられます。
|
<参考リンク先>
アトピー性皮膚炎(リウマチアレルギー情報センター)
アトピー性皮膚炎の外用剤の塗り方(おおたクリニック)