アレルギー/家庭でできるアレルギー対策

魚はアレルギー体質を改善する?(2ページ目)

健康にいいと言われている魚。魚に多く含まれる不飽和脂肪酸は、アレルギーにどのような効果があるのでしょうか? 今回はDHAに代表される脂肪酸の効果について解説します。

清益 功浩

清益 功浩

家庭の医学 ガイド

医師

小児科医・アレルギー専門医。京都大学医学部卒業後、日本赤十字社和歌山医療センター、京都医療センターなどを経て、大阪府済生会中津病院小児科・アレルギー科で診療に従事。論文・学会報告多数。診察室外で多くの方に正確な医療情報を届けたいと、インターネットやテレビ、書籍などでも数多くの情報発信を行っている。

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「n-3多価不飽和脂肪酸」の効果は?

n-3多価不飽和脂肪酸には、
  • αリノレン酸(ALA)
  • エイコサペンタエン酸(EPA)
  • ドコサヘキサエン酸(DHA)

などが含まれています。DHA、EPAという名前はよく耳にするかもしれません。

このn-3多価不飽和脂肪酸は、喘息の悪化物質ロイコトリエンの産生を抑制したり、炎症を起こす物質の1つであるサイトカイン(インターロイキン1(IL-1)、腫瘍壊死因子(TNF))が白血球から出てくるのを抑えます。ヒト臍帯血から培養して作った肥満細胞から作られ、アレルギーを起こすプロスタグランジンD2の産生が抑えることが報告されています。

母乳中のEPA濃度と授乳中の子供のアレルギー状態(IgEの値が高く皮膚テストが陽性のアトピー性皮膚炎、蕁麻疹)が相関するという報告があります。

アトピー性皮膚炎の子供にエイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)を豊富に含むサプリメントの有効性を示したという報告もあります。

このように、n-3多価不飽和脂肪酸は、アトピー、蕁麻疹、喘息などのアレルギーを抑えるのです。

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