随伴する症状で見分けましょう! 問診で疑う咳の診断チェックポイント
はるか彼方からやってくる黄砂、PM2.5は地球規模の問題にまで発展しています |
- 随伴する症状(発熱・喀痰増加・呼吸困難・胸痛や関節痛、皮膚湿疹の有無)
- 今までの病歴(喫煙の有無・咳が続いた期間・大きな病気をしたことがないか)
- 治療中の病気の有無(高血圧、不整脈、糖尿病)
- 家族について(アレルギー、感染症)
- 食べ物(イノシシ・カニ・豚肉など……寄生虫疾患の可能性)
- その他(職業・ペット飼育)
ちなみに、痰が普段と比べて色(緑・黄など)がついた、汚い色をしている、というのは参考になる所見ですが、現実的にはそれだけで細菌感染症・抗菌薬(抗生物質)の必要性の正確な診断につながることは少ないようです。
風邪じゃない! まだある咳の原因候補
治療中の病気、特に高血圧では内服治療薬(代表としてACE阻害剤)によっても咳が出現することがあり、時々この薬の影響が疑われることもあります。また、結核が原因となっていることもあり、糖尿病があると危険度が高くなることが知られています(結核が判明してから糖尿病が判明した、というケースもあります)。結核が原因となっていた場合、同居する家族や同じ職場の人にも結核が発症していることもありますので、風邪シーズンでもないのに何人も同じように咳や微熱が続くことがあるようでしたら医療機関でご相談ください。日本呼吸器学会による「咳嗽に関するガイドライン」では、3週間以上の咳嗽ではレントゲン写真・肺機能検査・理学(身体)所見などで異常がない場合の原因として、大きく感染性疾患(感染症そのもの、慢性気道感染症、感染後咳嗽)と非感染性疾患(アレルギー、胃食道逆流、心因性・習慣性・薬剤、限局性気道病変)に分類されています。長引く咳は辛いものですが、咳止めを使わないほうが良いこともありますのでご注意ください。
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