アレルギー/黄砂アレルギー

黄砂アレルギー対策で、咳・鼻水・湿疹予防(2ページ目)

例年、3月から5月にかけて日本に飛んでくる中国からの黄砂。最近、増えてきた黄砂は様々な影響が指摘されています。健康被害が出る前に、早めの対策を立てておきましょう。

清益 功浩

清益 功浩

医師 / 家庭の医学 ガイド

小児科医・アレルギー専門医。京都大学医学部卒業後、日本赤十字社和歌山医療センター、京都医療センターなどを経て、大阪府済生会中津病院小児科・アレルギー科で診療に従事。論文・学会報告多数。診察室外で多くの方に正確な医療情報を届けたいと、インターネットやテレビ、書籍などでも数多くの情報発信を行っている。

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アレルギーが悪化する黄砂とは?

砂漠の砂が日本に飛んでくる黄砂現象。そろそろ「黄砂シーズン」です
黄砂が飛ぶと、アレルギーが悪化!?』『有害物質を運ぶ砂……黄砂の成分に注意!』でも説明しておりますが、中国の乾燥地帯、黄土地帯での黄砂が風によって、数千メートルの高さに吹き上げられ、偏西風によって、黄砂が日本に到達し、空気に浮遊したり、降下したりする現象のことです。

黄砂は1年中日本に到達していますが、特に偏西風の強い3月から5月にかけては、日本各地で観察されます。黄砂の量は、中国の天候、砂漠の範囲、偏西風の強さなどに左右されます。

対策ポイント1.黄砂の飛散情報をチェックしましょう。
環境省黄砂飛来情報

黄砂と花粉はどちらが小さい?

飛んでくる砂には様々な物質が含まれています。中には有害物質も!
ちょっと専門的な話になりますが、化学組成的には 炭酸カルシウム(CaCO3)が10%以上です。この炭酸カルシウムというものはアルカリ性で、酸性雨の中和効果があるともいわれています。鉱石として、石英、長石、雲母、カオリナイト、緑泥石などの粘土鉱物を含まれています。

長い距離を移動してくるので、日本に多くやってくる黄砂の大きさは、直径4μmです。スギ花粉が、20μmですから、花粉より小さい粒子です。

対策ポイント2.花粉より小さいので、花粉症のマスクではなく風邪のウイルスを通さないマスクを使う。

ツライ花粉症に……お助けグッズ BEST5!でのマスクは、0.1μmの粒子を98%以上除去して通しません。

黄砂は有害物質を運ぶ砂?

有害物質を運ぶ砂……黄砂の成分に注意!でも説明しましたが、黄砂粒子を分析したデータによると、アンモニウムイオン、硫酸イオン、硝酸イオンなどが含まれています。これらの物質は、大気汚染の原因になっていると言われています。

対策ポイント3.大気汚染物質を避けるには外出を控える。

光化学スモックの発生の時に、休校になり、帰宅したのと同じです。
そらまめ君(環境省大気汚染物質広域監視システム)で大気の状態をチェックしましょう。

次のページでも、続いて対策法をご紹介しましょう。黄砂が飛んでいる日の注意点を詳しく見てみましょう。
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