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豊洲に「キャナリスト」は本当にいるのか?(2ページ目)

シロガネーゼ(白金)やマリナーゼ(新浦安)のように、エリアに根ざしたライフスタイルをさす言葉として最近聞かれる「キャナリスト」。「キャナリスト」は、存在するのか?。豊洲で現地取材しました。

岡本 郁雄

執筆者:岡本 郁雄

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ほんとうにいるのか? キャナリスト

ららぽーと豊洲
子供向けの職業体験テーマパーク「キッザニア」も入る、「ららぽーと豊洲」。エリア内での生活利便性が高いのは大きな魅力の一つ。週末は多くの家族で賑わう。
夕方のららぽーと豊洲周辺の街路、道行く人の中に子連れの方が多いのにまずはびっくりしました。

前ページでも紹介した、大規模マンション供給ラッシュで増えたファミリー層の影響で、子育てママが多いのがよく分かりました。

しかし、広いツバの帽子を被り、かつベビーカーを押している主婦はほとんど見当たりませんでした。そこで、道行くお子様連れの方に取材を敢行。総勢10組の方に、取材に応じてくれました。(お忙しい中、ありがとうございました)

質問・・・・・・巷で、聞かれる『キャナリスト』とはどういう定義ですか? また、そういった方はいらっしゃいますか?

結果・・・・・・全ての方が『キャナリスト』であることを否定し、中には『キャナリスト』を知らない人もいました。また、同じマンション内でそういう人は見かけないと言った方が半数以上。一部のタワーマンションにいるらしいといった声がちらほら。どうやらマスコミが実際以上に、騒ぎ立てているだけのようです。

取材をして一番感じたのは、このエリアに住む方の、『キャナリスト』とは違った、豊かなライフスタイルとコミュニティーの存在でした。
 

豊洲を選んだ理由はずばり?

取材に答えていただいたのは、2000年頃から今年の7月までという入居時期が様々な方たちでしたが、豊洲の暮らしの良さを伺うと、みなさん真っ先に出てくるのが“便利”さ。

多くの方が、「ららぽーと豊洲」や「東雲イオン」などの商業施設や医療施設などの充実を便利さの要因に挙げていました。また、職場が月島や東雲、銀座、中には豊洲など職住接近していることも便利さの理由に挙げていました。

また、このエリアにマンションを購入した理由が、職場の近さや将来性、子育てのしやすさだったり、ご主人が購入していたマンションに結婚を機に移り住んだ人もいたりして、便利な街で、勤め先からの帰りも早く、生活のゆとりがあるというのが、豊洲の人々の暮らしぶりでしょうか・・・・・・
 

住みやすいけど……不満点も

豊洲の街角
豊洲には、子育てと日々の生活をエンジョイする自然体の素敵な奥様がたくさんいました。
ライフステージが自分と同じ子育て層が多いのは、奥様たちにとっては暮らしやすさの大事なポイントのようです。

供給された多くのマンションには、キッズルームなどのコミュニティースペースが充実しており、そうした場も同世代の奥様同士を結びつけるきっかけの場になっているようです。

ただし、子育て層が多い分、保育園などの保育施設が足りないという問題があり、多くの人から不満が挙がりました。

ここまで子育て層が増えることを行政も想定できなかったのか、現代の人に一番不足しているのは「時間」なんだなあと、今回の取材を通して改めて感じました。

現在の供給価格の上昇は周知の通りですが、便利さを満喫でき時間に余裕を持ち、かつ自分のスタイルで背伸びせずに生活をエンジョイする豊洲の人々の暮らしは、これから一つの理想となるかもしれません。

また、豊洲に限らず、こうしたスタイルを実現できる街は実は多いかもしれません。つくばエクスプレス沿線や、新川崎周辺、川崎駅前、武蔵小杉に南千住など、ゆとりの時間と便利さを享受する街は、他にもありそうにと感じました。

ただし、そこに「キャナル」はありませんが・・・・・・



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