腰に激痛が走る「ぎっくり腰」、原因には何気ない動作も
ぎっくり腰は最初軽い痛みだったものが、翌朝には動けないほどの痛みになってしまうケースもあります
何気なくとった動作や姿勢によって、突如襲ってくる腰への激痛。その瞬間、頭の中が「!」というマークでいっぱいになってしまうという人もいるくらい、瞬時に痛みが走ります。ここでは、ぎっくり腰の原因になる動作ランキング1~5位をご紹介します。これらの動作を参考に、ぎっくり腰にご注意ください。
※このランキングは、ついやってしまいがちな動作の中で「コレをやったらぎっくり腰になりました」と私が報告を受けたものをもとにしています。
第5位「駐輪場で自転車を移動しようしたとき」
自転車に気をとられてしまい無理な姿勢をとっていることに気が付かない人がいます
両隣の自転車を倒さないように気遣いながら、腕を精一杯伸ばして、自転車のハンドルに手をかけようと無理な姿勢をとってしまうことがあります。つい自転車に気をとられてしまいがちですが、腰を痛めやすい瞬間なのです。
掴もうする物が体よりも遠い位置にあるほど、腰の負担は増し姿勢保持は不安定になってしまいます。自転車に限らず、遠くにある物に手を伸ばす場合は要注意といえます。
第4位「朝目覚めて起き上がったとき」
寝ぼけながら慌てて目覚めた瞬間も要注意です
布団から出る前に横になったまま腰や背中をストレッチするなど、準備運動を行うと予防になると知ってはいても、ゆっくり朝を過ごせないこともあると思います。
疲労している時や腰になんとなく不調を感じている時は、特に朝は筋肉が硬くなりやすいため、なるべく気をつけながら体を起こした方が良いでしょう。
第3位「咳やくしゃみをしたとき」
くしゃみや咳で腰を痛めることがあるため、花粉症の季節や風邪には要注意です
くしゃみをした瞬間、激痛が走りその場へうずくまってしまうこともあります。ます。上半身が大きく動いてしまうような、大きなくしゃみの場合に痛めやすいので、なるべく手を机や壁につくなどして体が揺れないように工夫できると良いと思います。
くしゃみは一瞬にしてお腹にかなりの力が入るため、腰の椎間板を痛めてしまうかもしれません。腰椎椎間板ヘルニアの診断を受け症状が治まりかけている時などは、再発、悪化をさせないようにくしゃみひとつにも注意が必要です。
第2位「洗顔しようとかがんだとき」
腰の強い痛みが軽減されても再発が怖くなりおじぎ姿勢がとれなくなる人もいます
まっすぐに立った姿勢から20度ほどおじぎをするだけで、腰の椎間板には立った姿勢の50%UPの負担がかかると言われています。面倒かもしれませんが、洗顔の時に片足を踏み台に乗せて前にかがむと腰への負担が軽減されます。腰痛予防法については、「腰の負担がグッと減る方法」を併せてご覧下さい。
第1位「荷物を持ち上げたとき」
「これくらい難なく運べそうだ」と思ったのに「イタっ!」ということもあるため無理は禁物です
立った状態からヒザを曲げずにおじぎをして物を持ち上げようとすると、相当な負担が腰にかかります。必ず両膝を曲げて持ち上げる物に体を近づけてから力を入れましょう。軽そうな物はついつい腕だけの力に頼りがちですが、軽いものでも姿勢によってはぎっくり腰になるおそれがあるのです。腰痛を緩和する物の持ち上げ方については、「腰にやさしい物の持ち上げ方」を参照してください。
ここではぎっくり腰になりやすい動作や姿勢についてご紹介しましたが、実は動作や姿勢だけではなく、心の緊張が強い人やストレスを気にしないように努めている人も腰に負担が生じやすくなることが考えられます。「最近、心が休まっていないかも」という人もぎっくり腰にご注意ください。