不妊症/セックスレスと不妊

SEX数世界最低を返上する秘訣(男性編)

今年もこのデータが出てしまいました。やはり予想通り、日本は世界の最下位を走っております。その対策を専門家にお伺い致しました。

執筆者:池上 文尋

SEX数世界最低……専門医直撃インタビュー

今年もこのデータが出てしまいました。やはり予想通り、日本は最下位を走っております。昨年はこれらのデータを基に不妊との関連を記事にしました。(SEX回数世界最低の日本人と不妊の関係

また女性側の問題解決として二松まゆみさんが記事を書かれています。先日のデュレックスのプレス発表の時にコメンテーターとしても参加されていたようです。(セックス負け国! 世界最低のsex回数の理由


治療ストレス
天神つじクリニック 辻先生です。
今年はもう一歩踏み込んで、専門家の立場からどうすれば良いのかを検証していきたいと思います。

今回は男性不妊・男性更年期をご専門にされている、天神つじクリニックの辻院長先生にお話をお伺いしました。
(関連記事:天神つじクリニック訪問記(男性不妊専門)


日本人の精力は本当に弱いのか?

― 先生はこのデータを見てどのような印象を持たれましたか?

数年で日本人のSEXライフが大きく変わることはないでしょうから、また前と同じ結果だなと思いました。ただ、インターネットを通じてのサーヴェイとのことですが、このデータはすごく偏りがあるのではないでしょうか?

日本人だけがかけ離れて低くて、Durexの日本市場でのマーケティングと関係してるのではないかと勘ぐりたくなるほどです(笑)。
 
― 日本人の精力はそもそも弱いものなのでしょうか?

日本人は欧米人に比べてお酒が弱いですよね。それは肝臓の酵素の違いによるものなんですが、それと同じように日本人は欧米人に比べて男性ホルモンが低いのだろうと思っていました。

ところが、3年前に日本人の年代別の男性ホルモンの基準値が報告されたのですが、それは欧米人と大きく変わりませんでした。直腸や膀胱の手術後のQOL(Quality of Life)を評価すると、欧米では勃起神経が駄目になって性交渉が持てなくなるとすごくQOLが下がるんですが、日本ではそうでもありません。

今回のサーヴェイの結果は、欧米人より日本人の精力が弱いということではなくて、文化やライフスタイルの違いが数字となって表れているのではないでしょうか。

― 男性不妊やEDといった精力の弱さに関連する人の比率は増えているのでしょうか?
治療ストレス
欧米ではEDは離婚の大きな原因となります。
確かに私のところを受診する男性不妊やEDの患者さんは増えている印象はあります。それは現代人の精力が弱くなったということなのかもしれませんが、一人で悩まずに病院を受診する男性が増えたということもあるのではないでしょうか。

男性不妊にしてもEDにしても現在は有効な治療があるわけだし、良くなる希望があるなら医者に相談しようと思う男性が増えたのだと思います。それはいいことですよね。

次のページでは欧米との違いや実際にどのように解消するべきなのかを具体的にお話頂きます。
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