ピル服用でセックス頻度は変わる? あまり語られない性欲との関係

ピルとセックスレスの関係は?

ピルによる性欲の変化は、医師にも少し相談しづらいと感じる人が多いもの。実際にどのような影響が報告されてているのでしょうか?

ピルの服用とセックスの頻度などについての話はあまり語られることがありません。個人差も大きく、調査報告でも性欲が減退するというものと、増進するというものがあり、はっきりと結論付けられるものではなさそうです。一方で、クリニックでは様々な相談をいただいてます。

ピルを服用し続けていたところ性欲がなくなってしまったという方。パートナーからの誘いを断り続けているうちにセックスレスになってしまい、いざ妊活となった時には治療しか選択肢がなくなっていたとお話される方。月経痛の辛さからピルの服用を開始したところ、セックスするのが億劫になってしまったという方。一方で、ピルの服用を始めたことで胸が少し大きくなったことでコンプレックスが緩和され、以前よりセックスに前向きになれたという方もいます。

避妊効果も高いピルですが、ピル服用とセックスの関係についてはどのように考えるのがよいでしょうか。
 

ピル服用による性欲への影響……ピル以外の環境差や心理も大きな要因に?

ピル服用による性欲への影響については、減退する女性、増進する女性の両方の研究報告があります。性欲への影響は、服用するピルの種類だけでなく、既婚、独身、以前の既往歴なども関わるとされており、全ての女性に同じように作用するわけではないと考えられています。
 
性欲が減退するケースでは、ピルによって卵巣の働きが抑えられるため、分泌される男性ホルモン(アンドロゲン)の分泌が減ることが原因ではないかと考えられています。特に第三世代ピルであるマーベロンやファボワールは、男性ホルモン(アンドロゲン)作用抑制効果が高いため、性欲減退を訴える方が多いといわれています。
 
一方で、ピルの服用により、膣の潤いを感じられるようになる方も多くいらっしゃいます。膣が濡れないことで、性交痛を感じていた方の場合、ピルの服用によりセックスを楽しめるようになったという声をいただききます。月経前の抑うつ症状が緩和する方も多いため、以前は月経前にはセックスする気が起きなかった方の性欲が、周期に関わらずに安定したケースもあります。子供を望んでいない女性の場合は、「妊娠するかもしれない」という不安から解放される心理的な安心感から、性欲が高まるケースもあるようです。

ピル服用初期には、吐き気や浮腫などの副作用が起きやすいです。気分の不調が起きてしまう方もいます。これらの症状が辛い時期は、性欲の減退も当然起きやすくなりますが、服用に慣れてくると改善されます。
 

ピルは快適に過ごす手段の一つ! 自分に合うピルを見つけて上手に活用を

セックスに関してはパートナーがいることなので、自分の体調や気分だけで判断することができずに、悩んでしまう方も多いように思います。パートナーの気持ちを受け止めることと同時に、自分の体調やピル服用の影響についても、できるだけ伝えるようにするのがよいでしょう。
 
また、性欲の減退に関する不安や悩みは、クリニックなどの診療中でも少し相談しづらく感じる内容かもしれません。しかし服用後の性欲の変化については、必ずしも減退するわけではなく、また、ピルの種類によって影響が異なることも考えられます。「何となく自分には合わないな……」と感じる場合は我慢せず、ピルの変更についても相談するようにしましょう。
 
ピルは心身共に女性が快適に過ごすための一つの手段です。より良い付き合い方ができるといいですね。
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