不妊症/未妊・プレマタニティーの注意点

昔の生活から学ぶ妊娠法(2)(2ページ目)

前回に続いての50年前との妊娠環境の比較です。

執筆者:池上 文尋

性生活と睡眠

先程、睡眠についての話をしましたが、50年前は電気もままならない時期でもあり、早寝早起きが普通の生活スタイルだったと予測されます。だから日が暮れたら寝て、日が昇れば起きるということは当たり前だったのです。それに応じて、性生活も規則正しく行っていたと言う事は言えるかと思います。その時の様子を「他にすることがなかった」と私の知り合いのおじいさん(80歳)は申しております(笑)。
PCO
不眠、睡眠不足両方とも増えてきています。

よって規則正しい性生活はベストなタイミングで卵子と精子の出会いが演出できるわけで、妊娠率が向上した事は容易に推測できます。そして上記の通り、ホルモンバランスも保たれて排卵も規則正しいのですから、妊娠確率はぐんとあがります。

それからもう1つ、50年前は今のような性風俗店のような遊び場所はそんなに多くなかったし、夜遊びに行く人も少なかったと思われます。よって性感染症のリスクも少なかったといえます。先日も旭川医大のドクターが発表されていましたが女子高生の11%がクラミジア感染しているとのショッキングな記事がありました。ご存知の通り、クラミジアは知らない間に卵管に炎症を起こし、詰まらせたりします。このような不妊のリスクファクターも50年前はほとんどなかったんだろうと考えられます。


男性の性機能の変化

今までは女性の話を中心に書いてきましたが、最も50年で変わったのは男性の精子量と精子数、運動率ではないでしょうか。一説によると明治時代の半分の精子数だという話もあります。これは妊娠率に大きな影響を与えていると思われます。
PCO
現代は男性が弱っている!
その理由としては上記の理由と同じく、食事、運動、ストレス、性感染症、下着など服環境の変化、座ることが多くなった仕事環境などがあげられると思います。

男性の妊娠力をあげる方法は下記の記事で紹介しております。

関連リンク
妊娠させる力を高めよう(1)

まとめ

色々と書いてまいりましたが、50年前と比較すると多くの部分で差異があることに気がつきました。生活の便利さの追求や社会の変化が妊娠率低下に関係していることがよく理解できました。
そこで私は1つ提案をしたいと思います。妊娠を希望される方は自分の生活を見直し、昔に近づけた生活スタイルを実践されてはいかがでしょうか?例えば下記のようなものです。

1)睡眠時間を毎日同じ時間に設定する
2)週3回のフィットネスでのトレーニング
3)規則正しい性生活の実行
4)ストレス防御のための地域コミュニティへの積極的参加
5)妊娠まで男性は夜遊びや飲み会を控える

妊娠のための努力が必要となった現代ですが、それだけ意識しないとうまく妊娠に向けて機能しないようになってきたと言うことでしょう。日本人の50年前は野性的というか動物的だったんだなあと改めて感じてしまいます。

関連リンク
昔の生活から学ぶ妊娠法(1)
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