リーマンショック後、市場の動きは弱含み
9月のリーマンブラザーズ破綻から約2カ月経ちました。10月以降に各機関・調査会社などから市場動向について相次いで、発表されています。2008年以降、景気の急減速や相次ぐ不動産会社の倒産で、価格上昇トレンドにブレーキがかかった不動産市場。各社・各機関のデータを紹介しながら今後の動向を考えます。
表参道6割安。都心の地価は大幅下落
投機的とも言われた表参道エリアは、実勢地価は大きく下落 |
表参道は、投機的な動きも少なからずあったエリア。底値水準だった2004年頃の神宮前4丁目界隈の価格は、坪350万円強だったと記憶しています。表参道ヒルズの開業などもあり、ここ数年地価公示の上昇率で上位にランクされたエリアです。高額な住宅地は、買い手が限られるため景気悪化の影響を受けやすいのでしょう。
住宅地価格の四半期変動率2008年7月~9月(上段)及び()内は2008年4月~6月変動率。:出典 三井不動産販売 第46回リハウス・プライスリサーチ |
三井のリハウスが10月に発表したリハウス・プライスリサーチでも、住宅地価格の動向は、2008年7月~9月の変動率が、都心部で-4.6%、城南-5.5%となっています。年間変動率も、住宅地価格は首都圏1都3県で-7.3%になっており、23区は-14.2%と最も下落が大きくなっています。事業用地は、買い手が限られるため更に下落が大きいと予想されます。
土地価格の下落は、新築戸建ての価格動向や、将来的な新築マンション供給価格の動向にも影響しそうです。
次のページでは、新築マンションの供給動向を紹介します。