乳歯がグラグラしてきたら抜くべき? 子どもの歯の生え変わり時の対処法
グラグラした乳歯は抜いてもいい?
子どもの歯が生え変わる時期になると、乳歯がグラグラしてきて、食事のたびに、歯が動き痛がる場合があります。乳歯は、永久歯が下から生えてくると、永久歯に押し出されるような形で、根の部分が次第に溶けてきます。永久歯はグラグラになると、歯を支える周囲の骨が溶け、歯の根は溶けませんが、乳歯の場合は、歯の根がほとんど溶け、頭の部分だけになってしまうため、グラグラになります。
乳歯が簡単に取れない場合は、歯の根が溶けても、歯肉の繊維が乳歯にしっかりこびり付いたようになっているからです。
乳歯の周囲から出血し、痛そうに見えることもあり、親としては早く取ってあげた方がよいのか迷うかもしれません。グラグラしてきた乳歯はどのタイミングで取ればよいのかを解説します。
痛くない乳歯の抜き方・タイミングと注意点
下の奥に6歳臼歯と呼ばれる永久歯が、生えてきた後、下の前歯の乳歯がグラグラしてくるので、この乳歯が生え変わりの第一歩になることが多くなります。親や子どもが乳歯を抜く場合、次のことに注意してください。■乳歯がグラグラしてきても、すぐには抜かない
ちょっと動く程度では簡単には取れません。グラグラから、フラフラにならないと取れません。
■糸などで一気に抜くのは、痛い抜き方になるので避ける
昔ながらの歯に糸を巻きつけて……。これは失敗するととっても痛いです。そんな取り方をしなくても、自分の舌などで、痛くない範囲で、時間をかけて、少しずつ前後や左右に反復させていると取れやすくなります。
■乳歯を抜いた後の出血は心配無用・できれば適切にケアを
乳歯を取った後は出血するのが普通です。心配する必要はありませんが、できればガーゼや清潔なハンカチなどを噛んで押さえると出血が早く止まります。
■乳歯を抜くとき、前歯は簡単、奥歯は大変と考える
前歯の乳歯は比較的簡単に取ることができますが、奥歯の乳歯は場合によっては、自分ではなかなか取れないことがあります。
■グラグラ乳歯がなかなか取れなくても、無理に抜くのは禁物
乳歯でも、なかなか取れない場合も多いので、無理しないで痛みを伴うようであれば、中止しましょう。
グラグラ乳歯が痛い! 歯科医を受診すべきケース
次のようなときは、一度病院でチェックしてもらいましょう。■乳歯が動いているが、痛くて取れない
奥歯の乳歯に起こりがちです。下から永久歯が生えてきたのが見えてもなかなか乳歯が取れないことがあります。かなりしっかり歯肉に付いていることも多いので、病院でチェックしてもらいましょう。
■永久歯が違う場所から生えてきた
乳歯の下からではなく、少し離れた場所から永久歯が出てきてしまうことがあります。こんなときはいくら待っても乳歯がぐらついてこないので、早めに病院でチェックしてもらいましょう。
■左右で生え変わりの速度が違う
乳歯は左右対称で生え代わりが進行することが多いので、残った乳歯が、あまりグラグラしていない場合には、一度病院でチェックしてもらいましょう。
■乳歯が虫歯でボロボロになっている
虫歯でボロボロになった乳歯は、永久歯が生えてきても、取れないまま残ってしまうことがあります。そんな時は病院でチェックしてもらいましょう。
乳歯がスムーズに生え変わることができでないと、永久歯の歯並びなどに影響を与えることがあります。心配があるときは、気軽に病院で相談することをオススメします。
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