文章:光原 ゆき(前任ガイド)
お風呂
寒い日はお風呂が恋しくなりますね(写真提供:Hoshino)
寒いこの季節、一日の終わりに冷えと疲れを解きほぐしてくれるお風呂。日本人は世界中で類を見ないほどのお風呂好き民族といわれ、冬場は浴槽浴を中心に7.2回/週(浴槽浴5.4回/週 シャワー浴1.8回/週)、汗をかく暑い夏なら、浴槽浴とシャワー浴を合わせて9.2回(浴槽浴5.1回/週 シャワー浴4.1回/週)の入浴を楽しんでいます(2006年ツムラライフサイエンス調べ)。
今回は冬のお風呂の活用法と注意点をご紹介しましょう。

お風呂に、温熱・浮力・水圧の3つの健康効果


浴槽での入浴には大きく分けて3つの効果があるといわれています。
■温熱効果
身体が温まって血行が良くなることは広く知られていますが、お湯の温度によって、自律神経にも作用します。
・熱めのお湯(目安42℃以上)……交感神経を刺激し、心身を活動的にする
・ぬるめのお湯(目安39℃以下)……副交感神経を刺激し、心身を落ち着かせる
夜、寝る直前に熱めのお湯に入ってしまうと、興奮して寝付かれないこともあるので気をつけましょう。一日の始まりに入浴するなら熱めで短時間、お風呂で一日の疲れをとりたいときはぬるめでゆっくりなど、使い分けることをおすすめします。

■浮力効果
水中では空気中に比べ、物体の重さを9分の1程度しか感じられません。浮力を受けて軽くなった身体は、次第に筋肉や関節の緊張がほぐれてリラックスします。この作用を利用して、動きにくくなっている関節を動かすなどのリハビリテーションでも用いられている効果です。

■水圧効果
入浴中は胴回りを3~6cmも縮めるほどの水圧がかかっています。この水圧により、足元に滞っていた血液が押し上げられ、血液の循環を促進します。また、水圧によって横隔膜や肺が圧迫され、体内の空気量が減るので、空気を取り込むために心臓が活発に動いて呼吸をたくさんします。お湯に浸かったとき「ハァ~~」と大きく息がもれるのはこのためです。

この3つの効果はうまく機能していて、水圧効果によるポンプ作用が、温熱効果で温まった血液を浮力効果で緊張から開放された全身にめぐらせます。その結果、身体が温まる、というわけです。


次のページでは、冷え、肩こり、乾燥肌の方向けのお風呂活用法をご紹介します。