アイシング

アイシングは疲労回復を早めるとされ、スポーツ界では常識になっています

スポーツ選手が強度の高い練習や試合のあとに利用する「アイスバス」。いわば水風呂のようなもので、疲労回復に効くと言われています。今回は水風呂やアイスバスは本当に効果があるのか、そのメカニズムも含め、最新の研究結果から解説します。

通常の筋トレのあとには逆効果?

スポーツジムで筋トレなどを行ったあと、ジムのお風呂で水風呂に浸かる人も多いのではないでしょうか。もしかしたら、それはせっかくの筋トレの効果を妨げてしまっているかもしれません。

最近の研究では、筋トレのあとに水風呂に入ることで、筋肉に必要なプロテインなどの栄養素の吸収が阻害され、筋肥大や筋力の向上をおさえてしまうという結果が発表されています。

持久力トレーニングのあと

マラソンなどの持久力トレーニングのあとはどうでしょうか?心臓機能の向上や脂肪を燃やしたりすることが目的の場合、水風呂にどのような効果があるのかを考えてみましょう。

私たちの身体の中にある細胞を効率よく動かすには、ミトコンドリアという組織が必要です。持久力トレーニングをしたあとは、筋肉の原動力となるミトコンドリアが活性化されるのがすでにわかっています。実は水風呂を組み合わせることによって、その活性化が促されると発表している論文があります。冷たい水の刺激は、PGC-1aと呼ばれる遺伝子の一つを活性化し、そのPGC−1aの働きによって、ミトコンドリアに良い影響を与えるとのことです。

つまり、持久力トレーニングと水風呂を組み合わせる事で、相乗効果が得られる可能性があります。

試合など、激しい運動のあと

マラソン

激しい運動のあとにはしっかり体をケアしたいもの

試合などの激しい運動を行ったあとの水風呂は効果があり、オススメです。神経の興奮をおさえ、過度の筋肉痛やむくみを和らげる効果があるとされているためです。

また、心拍数を整えるのにも効果的だという報告があります。スポーツのあとは心拍数も高くなり乱れているため、整えることで身体の負担を減らすことができます。その結果、疲労回復の効果も期待できます。

やり方は簡単!しかし注意点も

まとめると、筋トレや筋肉肥大を目的としたトレーニングのあとの水風呂は、その効果を阻害してしまう可能性があるので避けるべきでしょう。一方で、持久力トレーニングや試合などの大きなスポーツイベントのあとは、水風呂に浸かることでトレーニングの効果を助け、疲労回復の効果が期待できます。

水風呂の入りかたは簡単。トレーニング後、11度~15度の温度の水に、10分~15分程度浸かるのが良いとされています。

ただし、体温の急激な変化は、心臓などの循環器系に強い負担がかかります。少しでも不安のある方は、体調をよく見ながら無理をしないように注意してください。ちょっとした運動などであれば水風呂以外のケアで十分なので、むやみに行わない方が良いでしょう。また、高血圧や不整脈など、血管リスクのある方は避けてください。

■参考論文:

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