梅酒の効能とは? 適量はどれくらい?
梅酒は疲労回復に効果的! 1日の疲れをリセットします
■クエン酸……疲労回復効果・殺菌効果
疲労回復といえば、クエン酸。実は梅酒の「梅」にも多く含まれています。クエン酸は疲労の元になる乳酸を分解するのです。またクエン酸は胃の粘膜を強くし、唾液の分泌を盛んにして細菌の繁殖を抑えるといわれています。
■ビタミン・ミネラル……疲労回復効果
梅はビタミンやミネラルを豊富に含んでいます。夏バテ解消にも効果があるといわれています。ビタミンを多く含んでいるという点で美容効果も期待できますね。
■アルコール……血行促進・寝つきをよくする効果
アルコールは血行を良くします。冬場など冷え症の方は、血行が良くなることで手足の冷えも解消されるでしょう。リラックスすることで寝つきもよくなる効果も期待できるでしょう。ただし飲みすぎは要注意! 眠れないからといってお酒の力を借りて寝ようとすると、飲酒量がどんどん増えてしまったり、睡眠の質が落ちてしまったりする悪影響も出てきます。不眠症などのせいで眠れない人は、アルコールではなく、適切に病院で処方された睡眠導入剤などを飲むのがよいでしょう。
■酸味……食欲増進効果・便秘や下痢にも
梅の酸味が唾液や胃液の分泌を促し、食欲を増進させる効果があります。食前酒としてとてもお勧め。また胃や腸を助ける働きがあり、便秘や下痢にも効果があるといわれています。
薬用酒として重宝されてきた梅酒。このような良い成分を含んでいるので、夜に飲んで寝れば、1日の疲労回復効果もたしかに期待できそうです。ただし、いくら体に良いからといって、「量が増えれば質が変わる」ので注意。 1日にコップ1杯程度を目安としましょう。
梅酒はいつごろ日本に広まったのでしょうか? 意外と歴史が長い、梅酒のルーツについてもご紹介しましょう。
梅酒誕生は江戸時代前期頃? ルーツと日本での梅酒の歴史
好みの梅酒を簡単に造れるのも梅酒の魅力! |
そもそも「梅」は中国を原産とするバラ科の高木植物で、日本には弥生時代に到来。当初は、漢方薬として用いられていました。梅酒が誕生したのは江戸時代前期ごろと考えられています。ただし、砂糖が手に入りにくかったため、普及したのは江戸時代後期になってから。梅は保存食や家庭食として利用されており、梅干や梅酒として保存していたのです。
昭和の初期には、酒税法改正により家庭での梅酒造りが認められ、家庭で造る果実酒ブームが起こりました。現在でも家庭での梅酒造りは続いており、市場でもさまざまな梅酒が売られるようになりました。およそ300年の歴史の中で、梅酒は日本人に愛され、受け継がれてきたのです。
最近はいろいろな種類の梅酒が売られています。梅酒仕込みのシーズンに、甘さを抑えたり黒糖を入れたりと、好みの梅酒を造るのもよいかもしれませんね。