仕事や家事(育児も含めて)など1つのことに没頭している人が、持続的なストレスによって意欲が喪失してしまい、それまでの生活に対応できなくなってしまう状態を「燃え尽き症候群」と呼びます。30代前半の独身女性に多いと言われていましたが、実際には幅広い年齢層でみられる状態です。真面目で責任感の強い人ほど、急に仕事を休んでしまったり、あるいはアルコールに頼ってしまったり……燃え尽き症候群で辞職、最悪の場合には家庭の崩壊にもつながりかねません。


本人には落ち度なし! 燃え尽きるのはなぜ?

燃え尽き症候群
燃え尽きてしまう前に対策をたてることができれば良いのですが……
燃え尽き症候群は、一種の「外因性うつ病」という説明もなされることがあります。本人には何の病的な素因がないのにも関わらず、持続する緊張感とストレスに耐えることができなくなってしまう状態です。例えば、何か目標をやり遂げた後に心地よい疲労感と共に、「やっと終わった」「ようやく終わった」、あるいは「終わってしまった」と感じたことはありませんか? この達成感の直後にめばえる感情が、燃え尽き症候群の引き金になることもあるのです。

また、燃え尽き症候群は必ずしも目標達成後に現れるとは限りませんが、ライフスタイルの急激な変化に対応できずに、ある日突然生きがいを感じなくなることや、何をやっても上手くいかないと思い込んでしまうこともあります。ガイドサイトのテーマである「セカンドライフ」、定年退職も人生の大きな転機の1つですから、これをきっかけに気がつくと燃え尽き症候群の症状が出現していることもあります。


定年を迎えた翌朝に……

長い間家族のため、会社のために頑張ってきた方も、いつかは定年を迎えます。すぐに再就職をされる方もいらっしゃいますが、ゆっくりとセカンドライフを楽しみたいという方も多いのではないでしょうか。しかし、定年退職は人生の転機とも言える大きなイベントですが、退職そのものよりも、セカンドライフ開始直後の生活が「慢性的なストレス」になってしまうことがあるということに注意してください。

楽しいときや忙しいときほど時間の経つのを早く感じるものですが、それまで頑張ってきた時間の長い人ほど、セカンドライフを迎えて時間がゆっくりと流れるような感覚に陥ります。最初は長い休日が始まった、という感覚かもしれませんが、頭の中では理解できていたとしても、長年一生懸命働いてきた心と体が生活のリズムに馴染むのにはどうしても時間がかかってしまいます。このため、気力・体力ともに充実しているはずなのに「何かが違う」と感じるようになり、このことが慢性的なストレスとなっていくのです。

これは何も外で働く方に限って起こる現象ではありません。これまで専業主婦で頑張ってきた奥様が、旦那さんの定年退職をきっかけに「心にぽっかり穴が開く」ということもあります。


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