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大きな声では言えない!? 本音のマンション購入(2) 生涯支出で考えるマンション購入(3ページ目)

「年収500万円なら3500万円をご融資できます」などと言われて舞い上がってはダメ。年間支出が490万円であれば、返済に回せるのはたったの10万円です。生涯支出からマンション購入を考えてみましょう。

大石 泉

執筆者:大石 泉

シングルのマンション購入ガイド

生涯収支が赤字にならないための方法


返済例
将来に発生する収支の赤字は致命傷です。考え方の順番を変えて解決
生涯収支が赤字にならないマンション購入の方法、それは、「考える順番を変える」ことです。

多くの場合、「いくらのマンションが買えるかしら」とまず真っ先に考えます。あるいは、一歩進んで「毎月いくらならローンの返済ができるかしら」と考えます。これらはいずれも大切なことなのですが、残念ながら現時点のことしか見ていません。考え方のポイントは次のとおりです。

■生涯収入-生涯支出≧住まいの予算

あなたが稼ぎだす生涯収入を計算します。次に、現在の支出と将来の支出、さらに将来の夢であるライフイベントに必要となる支出を計算し、それら生涯支出の合計額を生涯収入から引き算します。その〔生涯収入-生涯支出〕の残額が「あなたの住まいの予算」であるという考え方です。

この「あなたの住まいの予算」の中で、頭金、ローンの返済、諸費用、管理費、修繕積立金、リフォーム・メンテナンス代を考えて、マンション購入の目安価格を求めるのです。

もちろんこれでも完璧ではありません。将来のことは誰にもわかりませんし、特にシングルライフは将来に向かって可能性が拡がっている分だけ、不確定要素も多くなります。だからこそ、安心できる自分の拠点(住空間)と将来の夢を両立させるようなプランニングが必要なのです。

この「住まいの予算」という考え方をしていれば、少なくとも生涯収支が赤字となるような無謀な返済プランを組むことはなくなります。なお、あなたがマンション購入をあきらめて、賃貸暮らしをする場合も、一生涯の賃料、共益費、その他の住居費は、やはりこの「住まいの予算」の範囲内におさめる必要があります。

さて、「生涯支出から考えるマンション購入」はいかがでしたか。次回の『大きな声では言えない!? 本音のマンション購入』シリーズ(3)は、「生涯収支と住まいの予算」についてお話しいたします。お楽しみに。



【参照INDEX】
公的・民間の住宅ローン情報
【参照サイト】
住宅ローン
シングルライフのマネープラン
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