住宅購入や資金計画のご相談を受けていると、住宅購入の経験者か否かにかかわらず、住宅ローン控除や繰上返済について、よくご存知であることに驚かされます。マンション購入ビギナーも、購入前から繰上げ返済を意識し、返済プランを組み立てる方が多いのが実態です。住宅セミナーでは、住宅ローン控除により還付される所得税の金額やその仕組みなどについて、質問が集中するケースも多々あります。

今回は、住宅ローン控除の仕組みの再確認とよくある勘違いについて、シングル的にアプローチしてみましょう。

◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇


気になる事は一つずつ解決する


skichika
気になることは多いもの。ひとつずつ確実にモノにしよう
皆様のマンション購入予定時期は、いつ頃でしょうか。来年?再来年?未定?もしかしたら年内に。という方がいらっしゃるかもしれませんね。

購入予定時期までの期間の長さやその段階によって、事前準備の進行具合は異なりますが、住宅に対する思いは、どの段階であっても盛り上がっているに違いありません。

ですが税制や住宅ローンに関する知識は、事が具体的にならないとなかなか身に付きませんね。「マンション購入はまだまだ先の事」と考えている時期こそ、中途半端な知識や表面的な情報が入りやすいもの。あれもこれも、と思わずに、気になる事を一つずつ調べて確認していくことが、将来の“後悔しない”マンション購入につながります。


住宅ローン控除は縮小傾向


正式には「住宅借入金等特別控除」という名称ですが、これは、返済期間10年以上の住宅ローン等を利用して居住用の住宅を購入する際に、一定の要件を満たせば、住み始めの年から10年間、年末の住宅ローン残高に応じて、毎年一定額が所得税から控除される仕組みです。

住宅ローンの借入額は、人によって様々です。何千万円の借入れであっても控除の対象となるかといえば、そうではなく、平成18年に入居して控除を受ける場合は3,000万円まで、と対象となる住宅ローン残高の上限が定められています。

実はこの上限額、年々引き下げられています。平成18年入居は、前述のように3,000万円ですが、平成19年入居では2,500万円、平成20年入居では2,000万円までと縮小傾向にあります。

条件が悪くなるのは、住宅ローン残高の上限額だけではありません。控除率も縮小されています。初年度の控除額は、[年末の住宅ローン残高×1.0%]で求められますが、この控除率が入居の年によって異なり、年々引き下げられています。以下をご覧下さい。

●平成18年入居
1年目~8年目:1.0% 9年目・10年目:0.5%
最大控除額:255万円(10年間)
●平成19年入居
1年目~7年目:1.0% 8年目~10年目:0.5%
最大控除額:200万円(10年間)
●平成20年入居
1年目~7年目:1.0% 8年目~10年目:0.5%
最大控除額:160万円(10年間)

最大控除額とは、先に述べた、控除対象となる年末の住宅ローン残高の上限額を基に10年間分を計算した数字です。

次ページでは、住宅ローン控除の“勘違い”についてご紹介します。