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どう防ぐ!? 家庭でできる残留農薬対策

中国からの輸入食材中の殺虫剤が問題となっています。残留農薬を含む毒物に関して、有機食品以外で食品の安全性を高める方法を考えてみました。伝統的な漬け物と日本料理の下ごしらえがヒントになりそうです。

西園寺 克

執筆者:西園寺 克

医師 / 感染症・健康情報ガイド

中国からの輸入食材中の殺虫剤が問題となっています。残留農薬を含む毒物に関して、有機食品以外で食品の安全性を高める方法を考えてみました。伝統的な漬け物と日本料理の下ごしらえがヒントになりそうです。

有機栽培でも、絶対安全とは言い切れない?

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揮発性が高い有機リン系ジクロルボス(2,2-dichlorovinyl dimethyl phosphate_DDVP)は日本でも使用されています。

食の安全性が問題となっている時代。安全を確保する方法として、まず聞こえてくるのが「安全そうな有機食品を活用する」という声です。合成された有機リン系の農薬は神経系に作用するので、神経系の疾患と関係がある恐れが指摘されています。有機食品なら、残留合成農薬の量は少なめですので、この点に関しては安全な可能性が高いのは事実です。

しかしこの「有機食品」という定義、実は国によってバラバラということはご存知でしょうか?

日本では独自の有機農産物、有機加工食品、有機飼料及び有機畜産物の定義が決まっています。遺伝子組み換えを利用しないことを条件にしているのも、日本の特徴です。

しかし、有機栽培で育てられた有機食品でも、化学的に合成された残留農薬がゼロというわけではありません。「有機」という言葉は、必ずしも食の安全性を担保する意味ではありません。あくまでも生産方法の説明をしているだけです。

国によっては、有機栽培でも危険!

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フラボノイドが健康に良いとは限りません!
アメリカの「有機栽培」は、日本と違う規制で日本よりも多くの割合で生産されています。日本とは異なり、自然界の毒物で日本で使用されていない化合物を農薬として使った場合も、有機栽培として販売されます。

自然界の毒物といわれてもピンと来ないかもしれませんが、例えば、日本では使用されていない、フラボノイドの一種であるロテノン。動物実験でパーキンソン病をひき起こすことが分かり問題となっている成分ですが、アメリカではこれも有機栽培用の農薬として使用可能です。

厳選された有機栽培は供給不足

さらに、有機食品での食の安全確保を難しくしているのは、その供給量の少なさです。

日本での有機農作物は全体の生産量の1%以下と推定されています。有機農産物を利用する有機加工食品も当然ですが1%以下となります。日本人全体の食を有機食品だけでまかなうのは、非現実的な選択なのです。

>>次ページでは、家庭でできる減農薬法を紹介します。>>
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